子どもがデザインしたロボYOLO
子どもがデザインしたロボYOLO / Credit: [HRI 2020] YOLO – Your Own Living Object
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2022.01.04 Tuesday

子どもたちと「ゼロからデザインした」ソーシャルロボットYOLO (2/2)

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YOLOの遊び方と教育的な効果

「ミラーリング」と「コントラスト」によるYOLOと子どもの交流

生みの親であるオリヴェイラ氏はYOLOの価値について、米webサイト『IEEE spectrumorg』が行ったインタビューで以下のように述べています。

YOLOの価値は、子どもたちとのインタラクションにあります。

子どもとYOLOのインタラクションを通じて、子供の創造力が刺激されるという点です。

このロボットは、創造性を刺激する手法を用いながらも、子どもたちが普通のおもちゃとして遊べるようなシンプルなものになっています。

YOLOは、ソーシャルロボティクスの利点と、すでに知られている従来のおもちゃの利点の両方を兼ね備えているのです。

概して、YOLOで物語を作ると子どもたちはより独創的なアイデアを持つようになります。

オリヴェイラ氏が語るYOLOの交流の特徴は「ミラーリング」と「コントラスト」の2つです。

これらの動作によって、子どもたちは物語を作りながら、思考を豊かにしていきます。

ミラーリングは写真のように、子どもが動かしたとき、YOLOがそれを真似て同じ動きで反応する動作です。

YOLOのミラーリング
YOLOのミラーリング / Credit: [HRI 2020] YOLO – Your Own Living Object
「登校」という物語でおままごとのように遊んでいるとき、子どもが右に動くと、YOLOも同じ方向に進み続けることがあります。

すると子どもは「YOLOが一緒に学校のほうへ向かっている」と解釈することができるでしょう。

一方で、コントラストでは次の写真のように、子どもによる操作とは異なる動作で応えます。

YOLOのコントラスト
YOLOのコントラスト / Credit: [HRI 2020] YOLO – Your Own Living Object
先程同様「登校」という物語で遊んでいた時、YOLOが子どもとは異なる動きを急にすることがあります。

このことから子どもは「YOLOは学校を嫌がっている」と解釈するかもしれません。

そして子どもはYOLOの斬新な行動を物語に取り入れて、思考とストーリーをクリエイティブに発展させていきます。

もしかしたら登校を拒否したYOLOとともに、日常とはかけ離れた大冒険に出かけるのかもしれませんね。

オリヴェイラ氏は、米webサイト『IEEE spectrumorg』が行ったインタビューの最後に以下のように述べています。

YOLOの開発は、創造性といった人間の本質的な能力を育むにはロボットをどのように活用できるのかを、様々な角度から探ることができた4年間の旅でした。

YOLOの設計・製作では多くの疑問に直面しました。

創造性のためのロボットを作るとはどういうことなのか。

子どもたちをロボットの設計に参加させるためには、どういった方法が必要なのか。

創造性喚起の成功については、どのように評価すればよいのか。YOLOのようなロボットでこれらの問いに答えることは、心理学、デザイン、工学など、他の多くの分野にも広く貢献することになると感じています。

 

あらゆる点にこだわりが散りばめられたYOLO。

使用感は子どもに最大限フィットするよう追求しつつ、機能面では子どもの意表を突く動作を取り入れたことで、子どもに長く愛用されながら、いつでも刺激を与えられるという役割が果たせるのでしょう。

将来、様々な分野で活躍する若者たちのなかに、「子どもの頃YOLOを使ってた!」という層も少しずつ現れるかもしれませんね。

私たちが昔お人形遊びをした幼少期のことを思い出すように、新世代がいずれYOLOの思い出話をすることを想像すると、今からワクワクしてきませんか?

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