「空きっ腹に酒」が厳禁な理由とは?
「空きっ腹に酒」が厳禁な理由とは? / Credit: jp.depositphotos
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「空きっ腹に酒」が体に悪い理由とは?

2021.12.28 Tuesday

年末年始にかけて、お酒を飲む機会が増えると思います。

そんな時に気をつけたいのが「空きっ腹に酒」です。

お腹が空いている状態でアルコールを飲むのは良くないと言われますが、それはなぜでしょうか?

ここでは、アルコール吸収の仕組みや、空腹時の飲酒の悪影響について説明していきます。

Why Shouldn’t You Consume Alcohol On An Empty Stomach? https://www.scienceabc.com/eyeopeners/why-shouldnt-you-consume-alcohol-on-an-empty-stomach.html

アルコール吸収のメカニズム

アルコールの吸収と代謝のメカニズムとは
アルコールの吸収と代謝のメカニズムとは / Credit: jp.depositphotos

私たちが普段飲むアルコールは、化学で習ったエタノールやエチルアルコールと同じ液体です。

それはまた、や血液に溶けやすい分子でもあります。

アルコールの吸収は口の中から始まり、小さな血管が少量のアルコールを吸収します。

胃でもアルコールが吸収されますが、大部分を吸収するのは「小腸」です。

アルコールの9割は小腸で吸収され、そこから血液に取り込まれ、体内の器官に運ばれます。

また、脳や肺のように血液が豊富に供給されている臓器では、アルコールの拡散もより速く行われます。

アルコールの代謝

摂取されたアルコールの約10%は、汗や尿、呼気から排出されます。

お酒を飲んだ後に少し臭うのはこれが原因で、体がアルコールを排出しているのです。

また、お酒を飲むと体全体が温かくなり、汗をかくことがあるのもこのためです。

残りの90%は、肝臓で分解されます。

肝臓に多く存在するアルコールデヒドロゲナーゼ(アルコール脱水素酵素)という酵素が、アルコールを他の化学物質に分解してくれます。

これらはさらに分解され、最終的に二酸化炭素と水が生成され、体外に排泄されます。

加えて、アルコールには利尿作用があるため、腎臓の働きも促進されます。

腎臓は、アルコール代謝の副産物を体外に排泄するべく、より多くの尿を濾過しなければならなくなるのです。

それでは、空腹状態でアルコールを摂取すると何が起きるのでしょうか?

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