視覚障がい者用ゴーグルで障害物の位置を把握できる
視覚障がい者用ゴーグルで障害物の位置を把握できる / Credit:Manuel Zahn(TUM)et al., arXiv.org(2022)
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視覚障がい者向けに奥行きを感じるゴーグルを開発

2022.01.24 Monday

NEW DEVICE LETS PEOPLE WHO ARE BLIND “SEE” IN INFRARED https://futurism.com/neoscope/people-blind-infrared-camera Research at the Center for Digital Technology and Management 2018 http://manuelzahn.com/CDTM.html
Obstacle avoidance for blind people using a 3D camera and a haptic feedback sleeve https://arxiv.org/abs/2201.04453

最近、映画や漫画のスーパーヒーローが装着していそうなゴーグルが発表されました。

実はこのデバイス、視覚障がい者が周囲を把握するためのナビゲート用ゴーグルなのです。

ドイツ・ミュンヘン工科大学(TUM)に所属するマヌエル・ザーン氏ら研究チームが、深度カメラ(3Dカメラ)を利用して周囲の状況を振動で伝えるデバイスを開発しました。

周囲のどこに障害物があるか感知できるため、全盲の人でも複雑な通路をスムーズに通行できます。

研究の詳細は、1月12日付でプレプリントサーバ『arXiv.org』に掲載されました。

赤外線照射を利用した視覚障がい者用ゴーグル

視覚障がい者にとって、一人で歩行するのは簡単なことではありません。

白杖は周囲に障害物がないか確認しながら歩くのに役立ちますが、それでも自分から半径1mくらいしか判断できません。

では、健常者が見ているように周囲全体を知覚し、一人で障害物を避けていくことは可能でしょうか?

開発された視覚障がい者用のゴーグル
開発された視覚障がい者用のゴーグル / Credit:Manuel Zahn(TUM)et al., arXiv.org(2022)

この課題に取り組んだのが、マヌエル・ザーン氏ら研究チームです。

彼らは深度カメラ(3Dカメラ)を利用して、障害物の位置を把握できる視覚障がい者用ゴーグルを開発しました。

深度カメラとは、赤外線などを利用して、奥行き(深度)の情報を取得するカメラです。

深度カメラによる映像。暗闇でも奥行きが分かる
深度カメラによる映像。暗闇でも奥行きが分かる / Credit:Manuel Zahn(TUM)et al., arXiv.org(2022)

いくつかのタイプでは赤外線照射を利用しているため、「暗闇でも」周囲の状況や奥行きをはっきりと把握できます

研究チームは、この深度カメラと小型コンピュータを新型ゴーグルに内蔵することで、「いわば絶えず暗闇の中にいる視覚障がい者でも」周囲の状況と奥行きを把握できるようにしました

しかし、目の見えない人のその情報はどうやって伝えれば良いのでしょうか。

研究者たちは、この問題を解決するため振動を伝える機械である「バイブレータ」を使用しました。

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