お化け屋敷では友人の数が恐怖を増幅させる
お化け屋敷では友人の数が恐怖を増幅させる / Credit:Depositphotos
psychology
Haunted-House Experience Scares Up Interesting Insights on the Body’s Reaction to Threats https://www.psychologicalscience.org/news/releases/2022-jan-haunted-house-threats.html Haunted houses are even SCARIER with friends! Visitors are more likely to experience dilated pupils, sweating, and a rapid heartbeat when attending in a group, study finds https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-10427139/Haunted-houses-SCARIER-friends-study-suggests.html
Physiological Responses to a Haunted-House Threat Experience: Distinct Tonic and Phasic Effects https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/09567976211032231

2022.01.30 Sunday

お化け屋敷は友達と一緒の方が怖くなる この世で最も恐ろしい「17th Door Haunted House」で実験

恐怖に対する一般的な考え方は、「仲間がいると怖くない」というもの。

ところが実際は、「仲間がいることでもっと怖くなる」ケースもあるようです。

アメリカ・カリフォルニア工科大学(Caltech)人文社会科学科に所属するサラ・タシジャン氏ら研究チームは、友人とお化け屋敷に行くことでもっと怖くなると発表しました。

恐怖は伝播して増幅するものだったのです。

研究の詳細は、2022年1月10日付の科学誌『Psychological Science』に掲載されました。

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科学者たちはリアルな恐怖体験を求めている

作家の京極夏彦は、「読者を感動させることは比較的簡単にできるが、本気で怖がらせることは難しい」と語ったそうです。

実際、この問題は恐怖の影響の1つである「闘争・逃走反応」について調査する研究者たちを悩ませています。

疑似的な恐怖体験では、人間の体に生じる本当の影響をうまく引き出せません。

かといって、人間に命の危険を感じさせたり、身体的・精神的苦痛を与えたりする実験は、倫理的に許されるはずもありません

「嘘または実験だと分かっている」被験者が、命の危険を感じるほど怖がることはまずないのです。

倫理的かつ、よりリアルな恐怖実験が求められる
倫理的かつ、よりリアルな恐怖実験が求められる / Credit:Depositphotos

つまり、人間の恐怖に対する「闘争・逃走反応」を高い精度で調べるには、倫理的かつリアルな恐怖体験が必要なのです。

そこで今回、実験会場として利用されたのが米カリフォルニア州にオープンした「17th Door Haunted House」です。

お化け屋敷「17th Door Haunted House」は、さまざまな恐怖を体験できる17部屋で構成されており、「窒息」「迫る対向車」「銃殺」などを模した没入感のある非常にリアルな体験が可能。

そのため、このお化け屋敷のレビューには、多くの人が「これまでで最も強烈なお化け屋敷だ」と評しています。

研究チームも、「ここで経験できる恐怖は、アメリカで倫理的に許されている実験よりも、はるかに苦痛を与えるものだった」と述べました。

学生たちがお化け屋敷に行きたかっただけの可能性もありますが、これはまさに人間の闘争・逃走反応を調べるのにピッタリの場所です。

そんなわけでカリフォルニア工科大学の研究チームは、人間の恐怖に関する実験をこのお化け屋敷で敢行したのです。

では、実験の結果はどうなったのでしょうか?

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