都会より田舎に住む人のほうが幸せを感じているという研究結果

psychology 2018/05/19
Credit: VisualHunt.com
Point
・カナダの研究で、人口密度の低いコミュニティーに住む人達が都市部に住む人達より幸せと感じていることが判明
・幸せを感じている人たちは刹那的ではなく「所属感」を得ている
・所得や失業、教育などは幸福感への関与は意外にも低い

 

カナダで行われた幸福感に関する大規模な調査によると、理想郷とは「広くて開けた、小さなコミュニティが存在する場所」のようです。

How Happy are Your Neighbours? Variation in Life Satisfaction among 1200 Canadian Neighbourhoods and Communities
http://nber.org/papers/w24592

バンクーバー経済学院とマギル大学の幸福を研究するグループが、カナダにおける幸福の地理学に関する監査調書を発表しました。2つの国家的な調査への回答40万をまとめ上げ、国全体を代表する1200以上のコミュニティーについて幸福感の度合いを順位付けしました。

また他の調査結果や、カナダの国勢調査の数字とも相互参照。それによって、どのような種類の特徴が、コミュニティーレベルで幸せと関連しているのかを調べました。たとえば、幸せなコミュニティーは金持ちなのか、より教育を受けているか、教会で過ごす時間が長いかといったことなどです。

主な発見が示したのは、人口密度と幸福感の間の劇的な相関です。平均的な幸福度で1,215のコミュニティーをランク付けしたところ、上位の20%の不幸なコミュニティーの平均人口密度が、上位20%の幸福なコミュニティーの人口密度の8倍もありました。「都市部での生活においては幸福度が有意に低い」と調書は結論づけています。

 

調査では幸福度を10段階で評価。その平均は7.04から8.94までと、狭い範囲に集中しました。これはカナダ人の特性のようで、5以下の評価を下した人は5%しかいなかったそうです。狭い範囲とはいえ、調査で現れた違いは統計的な有意度が高く、結論に問題はありません。

では幸福なコミュニティーが持つ違いは何だったのでしょうか。人口が少ないことの他に、通勤時間が短い、家賃が安い、海外出身者の割合が少ないなどの特徴が見つかりました。他にも、最も幸福なコミュニティーは、最も不幸なコミュニティーよりも刹那的ではないことがわかりました。また彼らは教会によく通い、「所属感」を得ていました。

大きな幸せが、少ない人口密度とコミュニティーへの所属感の両方に関わっていると聞くと、矛盾しているように聞こえるかもしれません。しかし小さな町や田舎では、都市よりも強い社会的なつながりを生み出すことに貢献的であることが示されています。カナダの幸福なコミュニティーが強い所属感を感じているのはそのためでしょう。

幸福感は、平均所得や失業率、教育率とは大きな関わりはありませんでした。注意すべきなのはこの研究は相関を見ているだけで、因果関係については言及されていないということです。つまり、都市に住む不幸な人が田舎に引っ越したとしても、ただ「田舎に住む不幸な人」になるだけという可能性もあります。とはいえ、小さな町や田舎に住む人々に、自分が幸福であると感じている人が多いということは事実のようです。

 

この調査はカナダでの調査であって、日本にもそのまま適応されるかはわかりません。しかし何らかのコミュニティへの所属、そして適度な人口密度の低さが大切ということには、納得感がありますね。

田舎に住む方が免疫力が高まることが判明

 

via: The Washington Post/ translated & text by SENPAI

 

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