実は頭が良い人ほど脳神経の接続が「少ない」という研究結果

brain 2018/05/27
Credit: © RUB, Kramer
Point
・特殊な脳の画像解析によって、知能の高い人の神経接続が少なくなっていることを発見
・知能の高い人の神経活性が低いのは、無駄な接続が少ないから

 

賢くなればなるほど、大脳皮質の神経間の接続は少なくなるーー。一見矛盾した発見に思えますが、これは以前問題になっていた「相反する結果」を解消する考えでもあるようです。

ルール大学ボーフムの神経学者であるErhan Genç博士とChristoph Fraenz氏は、特殊な神経画像解析技術を使って微小構造レベルの脳の神経回路の取り回しに関する研究を発表。研究は15日、“Nature Communications”誌に掲載されています。

Diffusion markers of dendritic density and arborization in gray matter predict differences in intelligence
https://www.nature.com/articles/s41467-018-04268-8

 

知性は樹状突起の数で決定される

研究者らは、259人の男女の脳を神経突起の方向・ばらつき・密度画像化技術を使って解析。この方法によって、神経細胞が他の神経と情報をやり取りするのに使う部位である、大脳皮質内の樹状突起の量を測定できるようになります。

また、すべての被験者にIQテストを実施。このデータと上記のデータとの関連をみた結果、知性が高くなればなるほど、大脳皮質の樹状突起の数は少なくなっていることがわかりました。

また、オープンアクセスである「神経系統の地図」をつくるヒト・コネクトーム計画(HCP)のデータベースを使い、約500人のサンプルを調べることでこの結果を裏付けることに成功しました。

 

過去の「矛盾」した結果に対する説明

新たな発見は、これまで知能研究において集められた競合する結果に、うまい説明をもたらします。知性の高い人の脳は容積が大きいことが確かめられています。「この事実から得られる仮説は、脳の容積が大きいとより多くの神経があり、その結果、計算力があがるというものです」とErhan Genç氏は言います。しかし、他の研究において、知能の高い人が比較的多くの神経を持つにも関わらず、IQテスト中の脳の活動が低いことが明らかになっています。

「知能の高い人は細いけれども効率的な神経接続を持っています。このようにして、彼らは低い神経活性で高い精神活動を達成しているのです」とErhan Gençは結論づけました。

 

via: Ruhr-Universität Bochum/ translated & text by SENPAI

 

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