曲がりくねった道が多い田舎で育つと、ナビゲーションスキルが高まる
曲がりくねった道が多い田舎で育つと、ナビゲーションスキルが高まる / Credit:Depositphotos
psychology

田舎育ちは都会人より「ナビゲーションスキルが高い」と判明!

2022.04.06 Wednesday

Growing up in rural or suburban areas improves spatial navigation https://www.eurekalert.org/news-releases/947840
Entropy of city street networks linked to future spatial navigation ability https://www.nature.com/articles/s41586-022-04486-7

育った環境によって身につくスキルは異なるものです。

新しい研究では、田舎育ちの方が都会育ちよりもナビゲーションスキルが高いと判明しました。

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)心理学部に所属するヒューゴ・スピアース氏ら研究チームによると、区画整理されていない農村部で育つと、現在地を把握して目的地に到達する能力が高くなるとのこと。

研究の詳細は、2022年3月30日付の科学誌『Nature』に掲載されました。

発端は「認知症の研究」だった

今回の発見は、認知症の研究から派生したものでした。

認知症の中でも最も多い「アルツハイマー型認知症」の初期段階では、現在地を把握して目的地までたどり着く「空間ナビゲーションスキル」の低下が見られます。

そこで研究チームは、空間ナビゲーションスキルを測定するためにゲーム会社と協力して、スマホゲーム「シー・ヒーロー・クエスト」なるアプリを開発しました。

シー・ヒーロー・クエストのゲーム画面
シー・ヒーロー・クエストのゲーム画面 / Credit:Hugo Spiers(UCL)et al., Nature(2022)

これはプレイヤーが船を操り、地図上に示された宝物を探すゲームです。

プレイすることで自分がどれほどのナビゲーションスキルをもっているか明らかになるため、場合によっては認知症の早期発見に役立つのです。

そしてこれまでに世界中の400万人以上がシー・ヒーロー・クエストをプレイしたため、多くのデータが集まりました

認知症の有無を明らかにするだけでなく、年齢・学歴・出身地などの違いが、ナビゲーションスキルにどれほど影響するか判断できるのです。

ここで今回の研究につながります。

研究チームは育った環境の違いで、ナビゲーションスキルにどれほどの違いが生まれるか調査しました。

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