生物学的構造にとらわれなければロボットはどこまで高くジャンプできるのか?
生物学的構造にとらわれなければロボットはどこまで高くジャンプできるのか? / Credit:canva
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生物の限界を超えろ! 史上最も高くジャンプできるロボットが開発される (2/2)

2022.04.28 Thursday

前ページ生物の限界を超える試み

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ギアとゴムで極限までエネルギーを蓄える「ジャンプ特化型ロボット」

開発されたジャンピングロボット
開発されたジャンピングロボット / Credit:Elliot W. Hawkes(UCSB)_Hitting New Heights(2022)

開発されたジャンピングロボットは、炭素繊維のバネとそれらを結び合わせるゴムで成り立っています。

モーターとギアも装備されており、これによってバネを収縮させ、大きなエネルギーを蓄えるのです。

ジャンプの様子
ジャンプの様子 / Credit:NPG Press(YouTube)_2020 12 22323C sv4(2022)

動画のようにバネの収縮を解放することで、驚異的な跳躍力を生み出せます。

しかも1度のジャンプで終わるのではなく、連続してジャンプできる点も実用的だと言えますね。

そしてロボットは全長30cm、重さ30gですが、108フィート(約33m)の高さまでジャンプできました。

体長比100倍以上のジャンプを達成できたのです。

ジャンプのメカニズム
ジャンプのメカニズム / Credit:Elliot W. Hawkes(UCSB)et al., Nature(2022)

研究チームによると、「私たちの知る限り、これは以前に設計されたジャンピングロボットよりもはるかに高くジャンプでき、生物学的なジャンパーよりも優れている」とのこと。

ジャンプに特化させた構造を採用することで、生物のジャンプを超えたのです。

この構造は、将来宇宙で役立つかもしれません。

例えばの重力は地球の6分の1なため、チームは「月面上で前方にジャンプすれば、125m以上の高さまで上がり、500mの距離を移動できる」と述べています。

生物ではないからこそ採用できるジャンプ特化型構造。今後、さまざまな分野に応用できるでしょう。

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