棒にぶら下がってエネルギーを温存するドローン
棒にぶら下がってエネルギーを温存するドローン / Credit:Adaptive Robotics Lab(Youtube)_A Mechanically Intelligent and Passive Gripper(2022)
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コウモリのように枝にぶら下がって休憩できるドローンが登場! (2/2)

2022.06.18 Saturday

前ページ機械仕掛けで動作する省エネグリッパー

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休憩にも運搬につ使えるドローン

新しいグリッパーのドローン装着パターンは2種類あります。

下部に装着すると、まさにUFOキャッチャーのような形式になります。

ものをつかんで運べるのです。

従来のグリッパーよりも軽く、消費電力を抑えられる
従来のグリッパーよりも軽く、消費電力を抑えられる / Credit:Adaptive Robotics Lab(Youtube)_A Mechanically Intelligent and Passive Gripper(2022)

しかもグリッパー自体は電力を消費しないので、通常のグリッパーよりも長時間の利用が可能でしょう。

研究チームは、新しいグリッパーが非常に軽量であることも強調しています。

従来のグリッパーの質量はドローン質量の10%以上になることが多かったようですが、「この新しいグリッパーは、ドローン質量の0.75%まで小さくできる」というのです。

軽ければ軽いほどエネルギー消費を軽減できるため、まさに極限まで省エネにこだわったドローン用グリッパーだと言えますね。

もう1つの装着パターンは、ドローンの上部にグリッパーを装着する、というもの。

これによって、木の枝や棒などにつかまってぶら下がることができます。

鳥のように止まり木で休憩できる
鳥のように止まり木で休憩できる / Credit:Adaptive Robotics Lab(Youtube)_A Mechanically Intelligent and Passive Gripper(2022)

グリッパー開閉の仕組みは、床にある物体をつかんで持ち上げるときと同様です。

中央の衝撃パッドが木の枝に押されることでフィンガーが閉まり、ホバリングをやめたドローンの重量でフィンガーが固定されるのです。

そして再びホバリングを開始して重量が加わらなくなると、フィンガーが自然と開きます。

これによってコウモリがぶら下がって休憩するかのように、ドローンも休憩してエネルギーを温存できます。

ドローンに搭載されたカメラで周囲をモニタリングしたい場合でも、ホバリングを続ける必要がないため、かなりのエネルギー節約になるでしょう。

ドローンの課題を意識した「実用的なグリッパー」によって、今後ドローンはますます活躍していくはずです。

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