またたびで遊ぶネコ
またたびで遊ぶネコ / credit:フォトAC
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数百年の疑問,ついに解決! 「ネコにマタタビ」解明への道 https://buna.info/article/4605/ ネコのマタタビ反応の謎を解く 第2弾! https://www.iwate-u.ac.jp/upload/images/78fb049018bf1d0eeea2c58d5bb583d8.pdf ねこのフィラリア症って? https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/notice/
ネコがマタタビに反応する生物学的意義の解明マタタビへの顔の擦り付けは蚊への化学防除を可能にする https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=1472 Domestic cat damage to plant leaves containing iridoids enhances chemical repellency to pests https://www.cell.com/iscience/fulltext/S2589-0042(22)00726-X?_returnURL=https%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS258900422200726X%3Fshowall%3Dtrue Species-characteristic responses to catnip by undomesticated felids https://link.springer.com/article/10.1007/BF00987747

2022.07.10 Sunday

実は蚊よけ? 肉食のネコがマタタビを好きな理由とは?

大好物を示す「ネコにマタタビ」ということわざがあるほど、ネコと関わりが深いマタタビ。

個体差はあるものの、大抵のネコがマタタビを前にすると体を擦りよせ、噛んだり舐めたりしてふにゃふにゃになってしまいます。

しかし、本来肉食動物であるネコがマタタビという特定の植物をそこまで好むのはなぜなのでしょうか?

最新研究によって明らかになったネコがマタタビを好む理由は思ったよりもずっと実用性の高いものでした。

この記事ではネコとマタタビの関係をおさらいすると共に、ネコがマタタビを好む理由について調べた最新の研究をご紹介します。

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踊ってる?酔ってる?ネコのマタタビ反応とは?

転がるネコ
転がるネコ / credit:フォトAC

ネコにマタタビを与えたときの様子は「マタタビ踊り」、「マタタビで酔っ払っている」といった風に表現されることが多いです。

多くのネコが行う、ごろごろ転がりながらマタタビに体を擦りつけるような動作は確かに踊っているように見えますし、中には興奮のあまりおしっこをもらすネコなどもいて「酔っぱらう」という表現も間違っていないように思えます。

これらのネコが行う動作は「マタタビ反応」と呼ばれ、マタタビだけでなく西洋のハーブであるキャットニップなどに対しても見られます。

またマタタビに初めて出会ったネコでもマタタビ反応を示すため、学習するものではなく、生まれながらに備わった本能的な行動であると推測されます。

そもそもネコはマタタビの中の何に反応しているのでしょうか?

マタタビ反応を引き起こす「ネペタラクトール」

マタタビの花
マタタビの花 / credit:フォトAC

岩手大学の上野山氏らの研究グループは、マタタビに含まれる「ネペタラクトール」という成分がネコのマタタビ反応を引き起こすことを発見しました。

ネペタラクトールはマタタビに含まれる多くのイリドイド系化合物の中の1つですが、他の化合物と比べて含有量が多く、ネコのマタタビ反応も他のものより長かったとのことです。

また、マタタビと同様にネコが反応するキャットニップにはネペラクトールによく似た構造の「ネペタラクタン」が含まれるそうです。

マタタビ反応のとき、ネコは多幸感に包まれている

幸せそうなネコ
幸せそうなネコ / credit:フォトAC

ネペタラクトールによってマタタビ反応中のネコたちの体の中ではどのようなことが起こっているのでしょうか?

このことについても同グループが調査を行い、マタタビ反応をしているネコは脳神経系の一種であるµ(ミュー)オピオイド系が活性化していることを突き止めました。

µオピオイド系はヒトの多幸感に関わる神経系の一種として知られています。

マタタビ反応を行った後はµオピオイド系が活性化するために必要な「βエンドルフィン」の血中濃度が高かったことから、ネコはマタタビ反応によって多幸感を感じている可能性が示唆されました。

ネコ科の他の生き物もマタタビ反応を示す

ジャガー
ジャガー / credit:フォトAC

同研究では、ネペタラクトールについて、ネコ以外の動物でも反応を示すか実験が行われました。

その結果、ジャガー、アムールヒョウ、シベリアオオヤマネコといった大型のネコ科動物もまたネペタラクトールに対してマタタビ反応を示すという結果になりました。

こういった研究はマタタビだけでなくキャットニップについても行われており、テネシー大学のヒル氏らの研究グループではトラやピューマ、ボブキャットがマタタビ反応ならぬキャットニップ反応を示したということです。

では肉食であるはずのネコ科動物の多くが、本能的にマタタビやキャットニップに反応するようになったのにはどのような理由があるのでしょうか

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