自律型ドローンVS人間。勝つのはどっち?
自律型ドローンVS人間。勝つのはどっち? / Credit:Regina Sablotny_Autonomous Drones Challenge Human Champions in First “Fair” Race(2022 IEEE SPECTRUM)
technology
Autonomous Drones Challenge Human Champions in First “Fair” Race https://spectrum.ieee.org/zurich-autonomous-drone-race

2022.07.07 Thursday

とてつもない速度でドローンを操作するレースで自律機械が人間に勝利する!

ドローンレースでは、人間が小型のドローン(無人航空機)を操縦して、指定されたコースをいかに早く周回できるかを競います。

最近では、ドローンの自律性が向上しているため、「ロボットVS人間」の試合が組まれることもあるのだとか。

そして最近、スイス・チューリッヒ大学(UZH)のロボット工学者グループが開発した自律型レース用ドローンが、世界最高峰のドローンレーサー3人を打ち破りました。

ロボット側が有利にならないよう規定された公正なルールの下でも、自律型ドローンが勝利できたのです。

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時速100km以上のハイスピード「ドローンレース」

ドローンレースの中でも特に難易度が高いのが、「FPV(一人称視点)ドローンレース」です。

この競技では、ドローンレーサーがヘッドセットを装着して、ドローン前面のカメラから得られる映像だけを頼りに操縦します。

つまりレーサーは、まるで小型ドローンに搭乗しているかのような視点でレースに挑むのです。

ヘッドセットを使ってドローンのカメラ視点でレースする
ヘッドセットを使ってドローンのカメラ視点でレースする / Credit:Depositphotos

そのため、このレースはいわゆるラジコンレースでありながら、操縦者には自動車「F1」レースのレーサーと同じようなセンスが求められます。

しかもFPVドローンレースでは、時速100~150kmものポテンシャルをもつレース用ドローンを使って、3次元構造の狭くて複雑なコースを周回しなければいけません。

自動車レース以上に判断力や精密な操作、超人的な瞬発力が求められるのです。

下の動画ではレーサー視点で試合を見ることができますが、その難易度の高さがうかがえます。

ではこのような不確定要素が多く、瞬間的な判断を連続して要求するレースをロボットがこなすことはできるのでしょうか?

2021年7月、チューリッヒ大学の開発グループは、「私たちが開発した自律型ドローンが、世界最高峰のドローンレーサー2人に勝利した」と報告しました。

訓練された人間よりも、ロボットの方がうまくドローンを操縦できるのです。

しかし、このレースの条件には人間側にとっては完全に公正とは言えない要素が含まれていました。

2021年のドローンレースで使用された自律型ドローンは、外部システムからの支援を受けて動作していたのです。

これは、ドローンの位置情報をリアルタイムで提供するモーションキャプチャーシステムや、外部のコンピュータによる情報の処理・送信のサポートなどを含みます。

つまりこの自律型ドローンは、ドローン本体から得られた一人称視点の映像情報だけでなく、他のリアルタイムな外部情報も参照していたのです。

これでは一人称視点の映像だけを頼りに操縦する人間のレーサーと、同じ条件で勝負したとは確かに言えない気がします。

ゲーム好きの人なら、「チートだ!」と言いたくなってしまうかもしれません。

そこで、公正な条件のもと、改めて人間と自立型ドローンの勝負が行われることになりました。

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