太陽系外惑星の観測をサポートする「スターシェード」
太陽系外惑星の観測をサポートする「スターシェード」 / Credit:NASA
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観測で邪魔になる恒星の光を遮る”宇宙の日傘”「スターシェード」のアイデア募集(NASA) (2/2)

2022.07.27 Wednesday

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宇宙の日傘「スターシェード」の設計アイデアコンテスト開催

宇宙で展開するスターシェードのイメージ
宇宙で展開するスターシェードのイメージ / Credit:NASA

宇宙の巨大スクリーン「スターシェード」は、「大きな傘」もしくは「花びら」のような見た目をしています。

宇宙に打ち上げられたあとに展開し、望遠鏡に連動して恒星の光を遮るのです。

展開イメージ。宇宙へ打ち上げるにはコンパクトにまとめなければいけない。
展開イメージ。宇宙へ打ち上げるにはコンパクトにまとめなければいけない。 / Credit:NASA_NASA Challenge: Ultralight Starshade Structural Design(2022 GrabCAD)

この計画自体は以前から存在していましたが、現在は新しい設計アイデアを必要としています。

なぜなら当初、スターシェードと連携するのは、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のような宇宙にある望遠鏡だけの予定だったからです。

そのために必要なスターシェードの大きさは直径50mでした。

NASAによると、「50mレベルのスターシェードを打ち上げることは可能」とのこと。

地上の次世代型望遠鏡を利用するには、直径100mのスターシェードが必要
地上の次世代型望遠鏡を利用するには、直径100mのスターシェードが必要 / Credit:NASA

しかし計画に変更があり、地球の次世代型地上望遠鏡とも連動させることになったわけです。

そのためには、直径100mのスターシェードにスケールアップすることになりました。

とはいえ従来の設計のままスケールアップしても、打ち上げ可能な重量と体積をオーバーしてしまいます。

質量を10分の1に抑える新しいアイデアを募集
質量を10分の1に抑える新しいアイデアを募集 / Credit:NASA_NASA Challenge: Ultralight Starshade Structural Design(2022 GrabCAD)

そこでNASAは、スターシェードの質量を10分の1に削減し、ロケットの中にコンパクトに収まり、しかも宇宙でスムーズに展開できる新しい設計アイデアをコンテスト形式で募集することにしました。

上位5件のアイデアには賞金7000ドル(約95万円)が約束されており、コンテスト締め切りは2022年8月22日となっています。

画期的なアイデアをお持ちの方は、このコンテストに参加してみてはいかがでしょうか?

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