ノーベル物理学賞「量子もつれ」を10歳児向けに解説
ノーベル物理学賞「量子もつれ」を10歳児向けに解説 / Credit:Canva . ナゾロジー編集部
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ノーベル物理学賞「量子もつれ」をわかりやすく解説 (3/3)

2023.12.27 Wednesday

2022.10.06 Thursday

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「量子もつれ」が起こる宇宙、その真の姿はどんなものだろうか?

ビックバンによって1点から発生した宇宙の性質が量子もつれの背後に潜んでいると考えるのはロマンだろうか?
ビックバンによって1点から発生した宇宙の性質が量子もつれの背後に潜んでいると考えるのはロマンだろうか? / Credit:Canva

見えない糸の正体、情報を受け取ったの状態変化、無限の距離を情報が踏破する仕組みなどなど、ワクワクするような疑問が次々に浮かんできます。

最もつまらない答えとしては「宇宙がそうつくられているから」があげられるでしょう。

量子もつれが起こるのに理由なんてない。そうなんだからそうなんだ」という論法です。

しかし科学史を学ぶと「そうなんだからそうなんだ」というスタンスの人間がノーベル賞やその他の著名な科学賞を受賞した例は皆無です。

では、一流の物理学者たちはどう思っているのでしょうか?

クラウザー氏は、私たちの日常の常識の限界について触れています。

クラウザー氏は「ほとんどの人は、自然(宇宙)は空間と時間全体に分散した物体から作られていると思い込んでいますが、そうではないようです」と述べています。

同様の意見はジョンズ・ホプキンス大学の物理学者、アーミテージ氏も採用しており「宇宙の一部は、互いに遠く離れた場所にあるものであっても、つながっている。これは人間的な直感に相容れない事実です」と述べました。

どうやら、かつて隣り合っていた物質や情報の断片は、分離されたとしても見えない運命の糸で接続または関係を持っているとする考えを採用しているようです。

またツァイリンガー氏は量子もつれを使用すると、物体の保持している全ての情報を、物体が再構成される別の場所に転送できるようになる。これはSFのように人をテレポートさせるのとは違うが、確かにヒトではない何かを距離を超えて輸送している」と述べています。

もし、彼らが言う輸送されている「何か」やその仕組みを解明することができれば、次のノーベル賞受賞者となれるのは確実でしょう。

我こそはと思う人は、チャレンジしてみるといいかもしれません。

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