皆既月食では月は隠れずに赤銅色に染まる
皆既月食では月は隠れずに赤銅色に染まる / Credit:canva
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月食の起こるしくみ(国立天文台) https://www.nao.ac.jp/astro/basic/lunar-eclipse.html

2022.11.10 Thursday

2022.11.08 Tuesday

皆既月食で月が赤く染まるのはなんで?

2022年11月8日は、満月であり皆既月食です。

あちこちのニュースでこのことが報じられていますが、その画像の多くが赤く染まった月であることに疑問を感じている人も多いかもしれません。

皆既月食は月が地球の影に入る現象ですが、それは新月のように月に影が落ちて真っ暗になってしまうという現象ではありません。

また11月の満月をあちこちでビーバームーンと表現されていますが、この意味はなんなのでしょう?

ここでは、皆既月食で月が赤く染まる理由、月ごとに出される満月の別名の由来を解説します。

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不思議な満月の別名はインディアンの暦から

よく満の記事には、ストロベリームーンとか、ビーバームーンなどという呼び名が併記されています。

6月の満月をストロベリームーンと言いますが、別にきれいなピンク色に染まるというわけでもありません。

そして11月の満月はビーバームーンと呼びますが、もはや色も関係なく何のことだか意味がわかりません。

実はこうした満月の呼び名はアメリカの農事暦に由来しています。

農事歴は、農作物の刈り入れの時期などを象徴して作られた暦で、古い時代に使われていたものです。

そしてアメリカの農事暦は、アメリカ先住民が満月に付けていた名前が由来となっています。

各月の満月の呼び名は次のとおりです。

1枚目の画像
アメリカ農事暦。/Credit:Colleen Quinnell, The Old Farmer’s Almanac

1月: Wolf Moon(ウルフムーン:狼が空腹で遠吠えをする季節)
2月: Snow Moon(雪が降り積もり狩猟が難しくなる季節)
3月: Worm Moon(みみずが土から顔を出す季節)
4月: Pink Moon(ピンクの花が咲く季節)
5月: Flower Moon(花が咲く季節)
6月: Strawberry Moon(イチゴが熟す季節)
7月: Buck Moon(雄ジカの枝角が伸びきる季節)
8月: Sturgeon Moon(チョウザメが成熟し漁を始める季節)
9月: Corn Moon(とうもろこしを収穫する季節)
10月: Hunter’s Moon(狩猟を始める季節)
11月: Beaver Moon(毛皮にするビーバーを捕獲する罠を仕掛ける季節)
12月: Cold Moon(冬の寒さが強まり、夜が長くなる季節)

アメリカ先住民とはつまりインディアンのことなので、彼らの1年間の生活サイクルが反映されているのです。

そういうわけなので、色と関連していそうな呼び名も月の輝きとは全く関係ありません

たとえば4月にピンクムーンがありますが、これは4月に咲き始めるシバサクラなどピンクの花を象徴している名前で、ピンク色の満月になるわけではありません。

11月のビーバームーンも、ビーバーを捕獲する季節という意味です。

なのでこれらの名前を思う浮かべるときは、遠いアメリカ大陸の先住民の気持ちになって満月を楽しんでみましょう。

では、次に皆既月食で月が赤く染まる理由について考えてみましょう。

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