「頭がいい人=メガネをかけている」説は遺伝的に正しいという研究

science_technology 2018/05/31

Point
・知性の高さと関連した遺伝因子を調べる大規模な調査が行なわれる
・高い知性と関連する遺伝領域を150近く発見
・認知能力の高さとメガネの着用やその他の健康問題の間に関係があることがわかる

 

古くから使い古された言い回しで、メガネを掛けた人は賢いというものがあります。一見なんの根拠もないようにみえますが、どうやら事実のようです。

知性の遺伝学的根拠を調査する最も大規模な研究で、メガネやコンタクトレンズをしていることと、認知機能の間に関連があり、知的な人たちが30%も多くメガネを掛けていることがわかりました。

Study of 300,486 individuals identifies 148 independent genetic loci influencing general cognitive function
http://dx.doi.org/10.1038/s41467-018-04362-x

「この研究は、認知機能に関する遺伝的研究では最大のものであり、考える能力の遺伝可能性に関わる多くの遺伝的違いを識別しました」と語るのは、イギリスのエジンバラ大学の遺伝統計学者であるゲイル・デイビス氏。

「健康への影響と脳構造で共有する遺伝子効果を発見したことで、生涯を通じて考える能力にこれらの違いが影響を与える仕組みに関する探索の基礎を得ました」

メガネを掛けることと賢いことに関する古いステレオタイプは、「オタクタイプの人は多量の読書を通じて目を酷使することでメガネが必要になる」という推測を元にしていますが、立証はされていません。しかし新たな研究によると、賢さとメガネの着用の因果関係は、このような単純なものではないようです。

Credit: Visual Hunt

研究チームは、現存する遺伝子データベースを集めることで30万人分の個人の遺伝情報を組み合わせました。その中には、DNA解析に使うサンプルを提供し、アンケートに答え、一般的な認識能力を測るためのテストを受けた人たちのデータが含まれます。

遺伝データを分析すると、一般的な認知能力に関わる148のゲノム領域を発見し、その中には58の今まで知性との関係が分かっていなかった領域が含まれていました。彼らはまた、反応速度と関連した42の遺伝子座も発見しています。研究では、3つの実存する集団はすべてヨーロッパ人を祖先とした人たちで、年齢層は16歳から102歳まででした。このグループの中で高い知性を示した人たちはメガネやコンタクトレンズを必要とする割合が28%多く、近視の人も32%多いことが示されました。他の多くの健康因子もデータに現れています。メガネが必要となる以外に、知能の高い人は高血圧、心臓発作、肺がん、変形性関節症を経験することが少ないようでした。また、大うつ病にかかることが30%少なく、17%余計に長生きしました。

サンプルが西洋人のみという限界はありますが、膨大なデータの数はそれが表している結果を真摯に受け止める必要があることを示しています。「10年ほど前に、3000人の参加者で知性に関わる遺伝子の探索を行いましたが、何の成果もえられませんでした。今回、100倍もの参加者と200人以上の科学者の働きによって、人々の賢さと関連した150近い遺伝子領域を見つけています」と参加した研究者の一人である認知疫学者イアン・ダーリイは言っています。

 

いくつ当てはまる? 科学者が考える「頭がいい人」の12の特徴

 

via:Science Alert/ translated & text by SENPAI

 

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