冥王星に「氷の砂丘」を発見 地球と同じような特徴も

space 2018/06/02

Point
・ニューホライズンによって得られた冥王星の画像から氷の砂丘の存在が明らかに
・砂丘は砂粒程度の大きさのメタンの氷粒から出来ている
・粒子を舞い上がらせているのは、窒素の昇華による風圧

 

冥王星にメタンの砂丘があるという研究が、“Science”誌に掲載されまし。冥王星は以前思われていたよりも、活発に動いているようです。

以前より、冥王星の大気は地球の砂漠に似た特徴を示すには薄すぎると言われていました。しかし2015年7月、冥王星に近づいたNASAのニューホライズンから送信された画像を解析した結果、メタンの砂丘があるということがわかったのです。

今回の論文では、研究者たちは砂丘地帯で覆われた場所、スプートニク平原の画像をどの様に研究したのか説明しています。この平原は5kmの高さの氷でできた山脈に面しています。結論として、砂丘はそれぞれ0.4−1kmの距離をとって存在し、およそ砂粒程度の大きさである200−300マイクロメートルのメタンの氷で出来ているとしています。

論文の筆頭著者、プリマス大学の物理地理学者マット・テルファー博士によると、「個々の粒を見ることは出来ませんが、砂丘を見分け、基本的な物理特性や大気の濃度を知ることは出来ます。そのうえ、砂丘同士がどれだけ離れているかを測り、それが形成されるために必要な最低限の風速の見積もることが出来ます。これらの背景すべてを物理モデルに与えることで、粒子の大きさがどの程度なければならないかがわかります」

砂丘が形成されるには、乾燥した粒を移動させる風を起こすのに十分な大気濃度と、粒子を地上から浮き上がらせる仕組みが必要です。一見、これらの条件は冥王星では当てはまらないように見えます。しかし、テルファー博士と共同研究者はこの砂丘が粒子を動かすのに十分な秒速10mの風速がある冥王星で、最も風の強い地域にあるかもしれないと見積もりました。

風は側の山脈から吹き降りる空気の流れとして生み出されると同時に、凍った物質が昇華する際に生み出されます。研究者たちは砂丘がメタンあるいは窒素の氷粒で出来ており、山の積雪の下にメタンの「貯水池」があると考えています。粒子が地面から吹き上がる過程として論文が示唆しているのは以下のことです。その駆動力が太陽からの僅かな熱で、窒素の霜点である−230℃よりも高くなります。そして表面下の氷が温められることで、メタン結晶が固体窒素を昇華させ、その勢いでメタン結晶は大気中に舞い上がるとのこと。

 

冥王星は今まで、静かで動きがないと思われてきましたが、今回の発見はそういった見方を覆すもの。そのメカニズムは地球上のものとは違いますが、似たような現象が冥王星でも起こっているのです。

 

冥王星が何百万もの彗星で出来ている可能性

 

via: BBC/ translated & text by SENPAI

 

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