モアイのふしぎな帽子が語る。意外な古代文明の文化

science_technology 2018/03/06
Credit: Alberto Loyo

チリのラパ・ヌイ(イースター島)で見つかる巨大な石の帽子を解析した結果、これら石の帽子は、ラパ・ヌイの人々が、協力的で非排他的な共同体の一部であったことを示していることがわかりました。

従来広く信じられていたのは、この島の古代文明は戦士の文化をもっていたとする説。今回ニューヨーク州立大学ビンガムトン校の教授を含む研究者チームが行った研究は、この従来とは反するものでした。

ビンガムトン校の環境研究プログラムを統括する人類学教授のカール・リポと研究チームは、ラパ・ヌイの巨大立像(モアイ)とその頭に乗っている、以前は重要視されていなかった巨大な石の帽子(プカオ)を研究。プカオとは円筒形の大きな石で、赤色スコリアとして知られる火山性の石で出来ています。有史以前、重量が数トンもあるにもかかわらずモアイの頭部に設置されたものですが、いまだにどうやって載せたのかは謎のままです。

Credit: Wikipedia研究者たちはまずはじめに、島中に散らばる、数トンはある70個の巨大な帽子を調査し、プカオとその重要性について調べました。プカオは時の経過によって徐々に侵食されており、写真を使って3Dのコンピューターモデルを作ることで、プカオの詳しいディテールが研究されました。その結果、従来考えられていたよりもずっと多くの図形が彫り込まれていることがわかったのです。

リポは言います。「建造物によってあらゆる紛争の感情は和らげられます。モアイの建造やプカオの設置はこの島の成功の鍵だったのです」「これらの模様を解析した結果、先史時代の共同体が記念碑を建てるために協業を繰り返していた証拠を見つけました。協力行動は、情報や資源の共有をうながすので、共同体にとっては有益だったのでしょう」

イースター島は有名ですが、模様などの考古学的記録は十分とはいえません。
リポはこの新しい情報を調べることで、科学者はプカオから多くを学ぶことが出来ると信じています。

イースター島はモアイの帽子だけでなく、まだまだ沢山の謎に包まれています。古代の人々が小さな絶海の島で生き延びるために考えだしたアイディアは、現代社会に暮らす私たちにとっても役に立つことでしょう。

 

via: phys.org / text & translated by nazology staff

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