感染でお金をゲット?「ホテル・インフルエンザ」に泊まろう

fun 2018/06/11

世の中には泊まって「お金がもらえる」ホテルが存在します。

アメリカ合衆国ミズーリ州、セントルイス大学のワクチン研究施設には、バス・トイレ、キッチン、テレビ、インターネット完備のホテルがあります。景色がよく、なんと食事やジムまで無料のこの夢のようなホテルに泊まれば、あなたはおよそ3,500米ドル(約38万円)をゲットできるのです。

そんな素敵なホテルの名前は「ホテル・インフルエンザ」。そこに宿泊すると、大量のインフルエンザ・ウイルスにさらされることになります。とても斬新なサービスです。

お気付きの通り、このホテルは研究のために存在しています。具体的にはインフルエンザ・ウイルスの「ヒト感染試験」のための施設。つまり、ここで意図的に宿泊者をインフルエンザに感染させ、ワクチンの効果を検証しようとしているのです。

宿泊者は、チェックインの前にインフルエンザ・ワクチンを摂取。プラシーボ効果を確認するために偽のワクチンである場合もあります。そして、研究者たちはその後、宿泊者のインフルエンザの兆候をテスト。宿泊者は、もちろん自由にチェックアウトはできません。宿泊は、ウイルスがホテル外部で感染しないように、完全に宿泊者の体からウイルスが取り除かれるまで続きます(およそ10日)。

こうして実際に「インフルエンザ・ウイルスにさらされた」人で試験することが、インフルエンザ・ウイルスの効力を確認するために最良の方法であるとされています。「ワクチンを摂取した人」と「していない人」を比べる研究もありますが、その研究では肝心の「対象者がどの程度インフルエンザ・ウイルスにさらされているのか」が分かりません。その点、このホテルでは間違いなく被験者は大量のインフルエンザ・ウイルスにさらされているのです。

Credit: Todd A. Swift / ホテルの窓からみえる美しいセント・ルイスの夜景

かつてこういった「ヒト感染試験」は頻繁におこなわれていましたが、実際にわざと人に感染させるわけですから、安全な試験とはいえません。生命倫理やヘルスケアの専門家がその危険性を指摘しはじめ、現在ではこの「ホテル・インフルエンザ」をはじめ、しっかりと規制をクリアした施設でのみ実施が許可されています。

全室24部屋の「ホテル・インフルエンザ」では、日々ワクチンに関する貴重な情報が研究者に与えられており、それにより多くの命が救われている可能性もあります。こうした様々な取り組みから大規模なパンデミックが予防されているといえるかもしれません。

 

via: forbes / translated & text by なかしー

 

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