「陰謀論」を信じやすい「2タイプ」の人とは

society 2018/06/12

「気候変動の黒幕は中国である」「飛行機雲は有害なケムトレイル」「地球は球体ではなく実は平面で、NASAはその真実を隠している」―現代社会における陰謀論は、数え上げればキリがありません。

一見信じがたい陰謀論を、なぜ人は信じてしまうのでしょうか。ある社会心理学の研究者が陰謀論の信じやすさに影響を及ぼす2つの主要な因子を明らかにしました。1つは「社会的・文化的な変化への恐れ」であり、もう1つは「自身の政治的な理解度についての過大評価」です。

The role of system identity threat in conspiracy theory endorsement
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/ejsp.2495

The Illusion of Explanatory Depth and Endorsement of Conspiracy Beliefs

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/ejsp.2504

1つ目の研究は、アンケート調査が3,500人の成人アメリカ人に対して行われました。「この国には、現在の価値観とは相容れない『本物のアメリカ』がある」あるいは、「アメリカの偉大な価値観は、内部からますます崩壊してきている」といった言説に賛成する人たちには、「メディアは権力者の操り人形だ」とか「政治や世界の出来事に、事故や偶然で起きたことはない」といったような言説にも賛成する高い傾向がありました。

この結果は、アメリカの文化・社会・イデオロギー的に変わりゆく価値観に対して恐れを感じている人々は、権力者に対する「不合理な疑い」を持つ傾向が高いことを示しています。

2つ目の研究では、400人の成人アメリカ人を調査。自身の「公共政策に関する理解度」を格付けしてもらった後に、その政策が実際にどのように行なわれているのか詳しく説明してもらいました。そして、調査の終わりに、再び自分の理解度を格付けしてもらったのです。すると、多くの人は2度めの格付けにおいて自身の理解度を低く評価しました。おそらく、公共政策について説明する作業を経て、多くの人が「自分の理解が足りていなかった」ことに気がついたと考えられます。しかし、それでもなお自分の政治的理解度を過信し続けた人たちがいました。そして、彼らが最も陰謀論に影響を受けやすい人たちであることがわかったのです。

この発見が示唆しているのは、自身の政治理解度を過大評価している人たちは、特定の個人やグループが陰謀的に世界的な決定や出来事、結果に影響を及ぼしているとする「幻」の中で生きやすいということです。

社会心理学者で、2つの研究の共著者であるジョセフ・ヴィトリオル氏によると、自分の理解が足りていないことに気づかせることは、ぶっ飛んだ陰謀論や信念を考え直させる最も効果的な方法の一つとのこと。

数ある陰謀論の中には、確かに一定の説得力をもつものもありますが、その多くは首をかしげたくなる内容のもの。世の中のすべての「真実」を知ることは到底不可能ですが、有名な陰謀論の一つ「地球平面説」については当サイトで「科学的な」考察を紹介していますので、自分の理解についてぜひチェックしてみてください。

もし地球が平面だったら?「地球平面説」を科学的に考えてみると…

 

via: Science Af/ translated & text by SENPAI

 

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