恒星「シリウスB」の存在を予知していた神秘の民族「ドゴン族」

spiritual 2018/06/18
Credit: dnaimg.com

アフリカはブルキナファソとの国境付近に暮らす、マリ共和国の民族「ドゴン族」。数ある民族の中でも、彼らほどミステリアスな民族は他にいないかもしれません。

多くの不思議な文化をもつ彼らですが、特筆すべきは彼らが太古から伝承してきた「神話」です。その神話の中には、当時彼らが知り得ない「天文学の知識」を象徴するものが含まれていたのです。

シリウスAとBのイメージ

太陽を除けば、地球から見える最も明るい恒星であるこのシリウス星。一見1つの星にみえますが、実は「シリウスA」と「シリウスB」といった星が連なる「連星」です。この星の存在を、ドゴン族は彼らの神話の中で予知していた可能性があるのです。

1862年に「シリウスB」の存在が天文学者によって予測され、そして実際に観測されたのは1970年。しかしドゴン族はその数百年前から、「シリウスB」の存在を「ポ・トロ(Po Tolo)」といった名前をつけて神話の中で登場させていたのです。

その秘密は「ポ・トロ」の名前の中にあります。「トロ(Tolo)」は「星」を意味し、「ポ(Po)」は当時でいう「小さいサイズにも関わらずとても重い」穀物の名前。そして「シリウスB」は、「小さいサイズにも関わらず太陽の2〜3倍の質量をもち、とても重い」といわれる白色矮星です。当時、星についてこのような観点を持っているだけでも驚愕に値する中、さらに偶然とは思えない共通点が存在したのです。

ドゴン族に伝わる図(左)と実際のシリウスの軌道(右)

しかしその奇妙な一致は、シリウスだけにとどまりません。

ドゴンの神話の中には「土星の輪」の存在を示すものや、木星の周りに「4人の仲間」がいるといった、木星の「4つの衛星」を想起させるような言い伝えがあるのです。
当然ながらその全てが、望遠鏡などの天体道具をもたない彼らにとっては「知るはずのない」事実です。

もちろん、彼らが昔から空を肉眼で観察して受け継がれてきた知識でもありません。彼らはただその事実を「知っている」のです。これこそがドゴン族がミステリアスであると言われるゆえんです。

ドゴン族の祭り装束

ドゴン族の神話によれば、宇宙を創ったのは創造神「アンマ(Amma)」。ドゴン族にとって、「シリウスB」は神がつくった最初の星であり、それが「宇宙の中心」であるとされています。そして、その宇宙の中心から「ノンモ(Nommo)」という宇宙人が地球に送られ、文明や社会を構築したといった言い伝えが残っています。

そのため、ドゴン族が「知るはずのない知識」は「ノンモが伝授したもの」であると信じる人もいますが、当然ながらその真偽は定かではありません。

いずれにせよその「神話」は、フランスの人類学者が20年もの間ドゴン族と共に過ごし、信頼を得ることで聞き出すことに成功したもの。いまだに謎多きその神話は、彼らにとって軽々しく他者に語っていいものではありません。まだその神話のどこかに、世界の神秘が隠れている可能性もあるのです。

 

via: ancient-origins / translated & text by なかしー

 

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