太陽系外の銀河でもアインシュタインの「一般相対性理論」が成立すると確認

space 2018/06/26
Credit: NASA / ESA
Point
・太陽系以外の銀河でも一般相対性理論が成立することが判明
・時空間の歪みから発生する重力レンズ効果などを用いて、銀河の質量を異なる2通りの方法で計算
・その計算結果がほぼ一致していることから一般相対性理論の成立が確認された

Science誌に掲載された研究では、他の銀河でもアインシュタインの一般相対性理論が成り立つことが分かりました。

アインシュタインの一般相対性理論では、質量の有るものは時空間を歪ませると説明されています。その質量は重ければ重いほど、周囲の時空間を歪ませることになります。つまり引力は、時空間の歪みに沿って軽いものが坂道を下るように、質量の重いものへ引き寄せられているということです。そしてこの歪みに従うのは光も例外ではありません。ブラックホールや銀河の周りでは「光が曲がる」のです。

研究では、この光の曲がりが重要になります。恒星や銀河などが発する光が途中にある天体などの重力によって曲げられると、様々な経路から光が集まって、明るく見える重力レンズ効果というものがあります。

この重力レンズ効果は、実際に光が曲がったかを確認することができるため、太陽系において一般相対性理論の成立を確認するのに非常に有用な方法とされていました。

Credit: 日本天文協議会 / 重力レンズ効果

研究チームはこの手法を、太陽系外の銀河に応用しようと試みました。銀河ESO 325-GOO4の周囲に発生する重力レンズ効果を用いて、一般相対性理論を宇宙規模で成立するか確認する方法を見出したのです。

研究チームは、ハッブル宇宙望遠鏡のデータから、銀河による時空間の歪みを計算し、その計算から銀河の質量を導出。また、チリにある巨大天体望遠鏡のデータから恒星の動きをもとに、銀河の質量を計算しました。これらの異なる2つの計算方法の結果が一致することで、一般相対性理論が成り立つことになります。

計算の結果、アインシュタインの一般相対性理論が正しいということになりました。2つの結果は97%合致し、±9%の誤差がありましたが、これは計算結果がほぼ一致していることを示します。

この結果はアインシュタイン好きの間だけでなく、宇宙の解明を志す研究者にとって非常に重要なもの。なぜなら、一般相対性理論が重力理論として最も有効であることを示し、また宇宙規模で一般相対性理論が有効であることも示したからです。さらに、一般相対性理論から派生してできた、宇宙の拡張を加速させるダークエネルギーの存在をも示唆しています。しかし宇宙が急速に拡大しているという事実はいまだ謎に包まれているわけで、宇宙の神秘はまだまだ底が深そうです。

 

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via: Astronomy / translated & text by ヨッシー

 

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