「ADHD」と「性格」の線引とは? 子どものADHDは「学校以外」の行動で診断

education 2018/06/26

子どものADHDは学校以外で診断する必要がある

ADHDとは「注意欠陥多動性障害」のことであり、「衝動性」や「不注意」がその症状とされる、神経発達症あるいは行動障害です。

しかし「衝動性」や「不注意」がない人間などいません。にも関わらず「障害」とされるADHDには、どこに線引きがされているのでしょうか。専門家はその曖昧さに疑問を抱いています。

同学年の子どもの中には最大で「1年間」の成長期間の違いがあります。つまり、3/31に生まれた子どもと4/1に生まれた子どものことです。そして、クラスの中で「若い」子どもの方がADHDの診断を受けやすいことがわかっています。近年の研究によればその数字は大きく、「年度末」に生まれた子どもは男子学生で約30%、女子学生で約70%も「ADHD」と診断されることが多いのです。

ADHDの診断に「年齢」は考慮されません。神経系の状態が脳にどのような影響を与えているのかをみるため、その診断はしばしば単なる「未発達」と間違えられている可能性が高いのです。

 

学校は「誤診断」を生む

ADHDは「4歳」くらいから診断が可能であるとされています。そして、ADHDは「学校の先生」によって疑われることがよくあります。先生はクラス内を「同学年」と捉えてその差異を感じるので、当然といえば当然です。

そして、「学校」という自由の少ない場所は、子どもが「衝動性」や「不注意」を発揮しやすい場所でもあります。子どもは本来常に動き回っていたいものなのです。つまり、本当の意味でその子を「診断」するためには、学校の「外」に目を向けてあげる必要があります。

テキサス大学のアンソン・コッシー医学博士は、子どものADHDを心配する親に対して、学校「以外」の生活における態度の質問をします。「子どもの朝のルーティン」、「食事中の様子」、「課外活動の様子」などについて尋ねた上でその子について考察。それでもなお、「衝動性」や「不注意」が著しい場合にはADHDの疑いがあるといいます。

 

セカンド・オピニオンの重要性

ADHDは明確な原因がわかっていません。そのため小児科医や心理学者などの専門家は、明確な根拠なしに診断を下していることになります。専門家はより多角的な視点から子どもを診るために、学校生活と家庭生活いずれも調査をおこない、時間をかけて診断を下すでしょう。

しかし、その診断も、本当に「信頼できるもの」なのかはわかりません。疑いをもったとしたら、セカンド・オピニオンを求めることが重要です。どのような方法で診断しているのか、経験は豊富かなど、厳しい視点で医師を選びましょう。

また、ADHDだけでなく他の障害を疑うことも大切です。症状によっては学習障害(LD)に分類されるものもあります。支援の方法が異なるため、より正確な診断が必要になります。

 

ラベリング理論の視点から考えても、ADHDの安易な診断は避けるべきです。それが子どもの「性格」であるのか「障害」であるのか、明確な線引きは今のところ存在していません。今後何らかの基準が設けられるのかはわかりませんが、いずれにせよ慎重な議論が求められます。

 

via: webmd / translated & text by なかしー

 

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