寿命に限界はない? 105歳までふんばると死亡率の悪化が減少することが判明

science_technology 2018/06/29
Credit: ©Alex_Po / Fotolia
Point
・イタリアの超高齢者を対象に死亡率の変化の追跡調査が行なわれた
・年齢が105歳を超えると死亡率の悪化が止まりプラトーに達することが示された
・人の寿命の最大値がこの先更新される可能性がある

カリフォルニア州立大学バークレー校らがイタリアの超高齢老人を調べた研究によると、危険な90歳代を生き抜いて105歳にまで達すると、死亡率が下がり110歳まで生きられる可能性が高まることがわかりました。

The plateau of human mortality: Demography of longevity pioneers
http://science.sciencemag.org/content/360/6396/1459

研究者たちは2009年から2015年に渡って、105歳以上のイタリア人約4千人の死亡率の変化を追跡しました。その結果、長寿老人の生存率が、105歳に達してからは頭打ちになることがわかりました。この発見は“Science”に掲載され、人の寿命には限界点があるとするこれまでの研究に対して異議を唱えました。現在までに記録に残っている最長寿は、1997年に122歳で亡くなったフランスのジャンヌ・カルマンさんです。

「私達のデータが示しているのは、人の寿命には固定された限界は今の所見当たらないということです。年齢を重ねることによる生存率の悪化が止まることを発見しただけでなく、時間と共にわずかに改善することも見受けられました」と、論文の最終著者であるケネス・ウォッチャー氏は語ります。

105歳から109歳の人たちは、1年以内の死亡率が50%で、余命は1.5年であることが結果から分かっています。そして、この平均余命は110歳になっても変わらないことが見積もられました。つまりプラトー(一時的停滞期)に達するのです。90歳代の死亡率の変化はそれよりも厳しく、1904年に生まれた90歳のイタリア人女性は、次の年に死亡する確率が15%で、平均余命は6年です。もし、95歳まで生き残ると、死亡率は24%に上がり、平均余命は3.7年に減少します。

80歳代や90歳代になると衰えや病気にかかるリスクが高くなることで、死亡率が急上昇します。それでも生き延びた人には選択がかかるのではないかと著者たちは推測しています。弱い人達が早めに死んでしまうのに対して、頑強な人あるいは遺伝的に恵まれた人は超高齢まで長生きできるのではないかと言います。なおこういった現象は、ハエや線虫でも見つかっているものです。

今後医療技術が更に発展し、老化や病気の影響が除かれるようになると、人の寿命の最高記録はさらに更新され、最終的には望むだけ長く人生を送ることができるようになるかもしれません。

 

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via: Science Daily/ translated & text by SENPAI

 

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