「猫の目」はなぜ特別なのか?

animals_plants 2018/07/13

猫は世界中の動物の中でも、ひときわ特別な目をしています。

明暗によって瞳孔を「大きな丸」にしたり、垂直に細長くしたりもできるのです。そのような猫特有の目の動きから、日本語では「猫の目のよう」という慣用句もあります。

では、なぜ特別な目が猫に備わったのでしょうか。それは猫の習性や身体の大きさが影響していると考えられています。

ではまず、瞳の大きさについて見てみましょう。

私たち人間の瞳は暗い場所に移ると、多くの光を吸収しようとして瞳が大きくなります。逆に明るい場所に移ると、光を調節しようとして瞳は小さくなります。猫の場合も同じような動きをしますが、彼らのほうが器用に瞳を扱います。

これまでの研究から、猫は瞳孔括約筋と呼ばれる筋肉を使うことで、瞳を細めることが知られています。瞳孔を細めることでより多くの光量を調節できる仕組みになっています。猫は瞳の面積を拡張時と収縮時で135~300倍変化することができます。人の場合は15倍ほどしか変化できないので、猫の目が非常に発達していることが分かります。

カリフォルニア大学が行った研究が214種類の大陸動物の瞳を調査した結果、動物が日中に行動する時間が瞳孔の形状を決めていることが分かりました。つまり、瞳の大きさや形は、その動物が昼間に浴びる光で決定していたのです。

猫は夜行性でも昼行性でもなく、薄明薄暮性といわれています。これは、明け方や夕方などの時間帯に行動する動物の習性ことを指し、つまり日中の光を浴びることも、夜の暗闇の中で行動することもあるということです。そのような習性ゆえに、猫は光量を調節するために瞳を大きくも小さくもできるようになったと考えられています。

また、猫の「瞳をただ小さくするのではなく、縦に細長くする」という特徴は、肉食動物にとって有益であることが分かっています。縦に長い瞳孔は、獲物を狙うときに左目と右目のピントをあわせて、自分と獲物の距離を正確に知ることができるといわれています。肉食動物である猫は、もしかすると自らの生存戦略のために、細長い瞳を獲得したのかもしれません。

しかし、ネコ科であるライオンやトラは、猫とは違い、目を縦長に細めることはありません。その点について研究者らは、身体の大きさが影響しているのではないかと仮説を立てています。その仮説とは、身体が大きいとその分視点が高くなり、より遠くを見渡すことができるので、ライオンなどには猫のような目の機能が不必要だったというものです。

こういった習性と生存戦略のために、猫は独自の目をもつようになったと言われています。これから飼い猫や野良猫をみたら、その瞳に注目して見てみてください。何か新しい発見があるかもしれませんね。

 

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via: ScienceAlert / translated & text by ヨッシー

 

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