巨大な「ソーセージ」銀河が、80億年前に天の川銀河と衝突していた

space 2018/07/07
「ソーセージ」銀河との衝突のイメージ
Point
・天体位置測定衛星ガイアによって得られた天の川銀河の星々の位置データから、速度の成分でプロットしたところ、ソーセージ状の星の集団を確認
・これらの星々はもともと別の銀河である「ガイアソーセージ」銀河に属しており、天の川銀河との衝突で崩壊した時に組み入れられたと考えられる
・ガイアソーセージは他にも8つの球状星団を天の川銀河にもたらした

天文学者たちは、天の川銀河と、小さな「ソーセージ」銀河と呼ばれる天体が、太古の昔に劇的な正面衝突をしていたことを発見し、王立天文学会誌に論文が掲載されました。

Co-formation of the disc and the stellar halo
https://academic.oup.com/mnras/article-abstract/478/1/611/5032586

80億年から100億年前に起こったこの巨大な衝突は、天の川銀河の形を変え、内部の膨らみと外部のハローを作りました。天文学者たちはこの衝突が、初期の天の川銀河の歴史において決定的なイベントであったと言います。

では天の川銀河とぶつかった「ソーセージ」矮小銀河はどうなったのかというと、どうやら衝突を生き残れなかったようです。すぐにバラバラに崩壊し、その残骸は現在、私たちの銀河周辺にあるとのこと。

この衝突はソーセージ銀河を引き裂き、銀河の中の星々は放射状に回る針のような細くて長い軌道に移りました。この星々の通り道は、天の川銀河の中央のすぐそばを通っています。そしてこの軌道こそが、矮小銀河がとても奇妙な軌道上に入ってきて、閉じ込められる運命となった証拠なのです。

「ガイアソーセージ」というユニークなニックネームは、この銀河の融合時にできた星々の通り道によってつけられました。ケンブリッジ大学のウィン・エバンス氏は、「私たちが星々を速度でプロットすると、ソーセージの形が目の前に浮かび上がってきたんです」と話しています。

天の川の星速度の分布から、ソーセージ銀河の星がソーセージのような形をしているのがわかる。この形状は、星の強い放射状の動きによって引き起こされたと思われる

小さい方の銀河が崩壊すると、その星は放射状の軌道に放り出されました。これらのソーセージ星たちこそが、天の川銀河における最新の主要な融合の名残です。

欧州宇宙機関のガイア宇宙望遠鏡は、私たちの銀河に含まれる星をマッピングしており、天の川銀河の内部を移動する様子を記録しています。このガイアのおかげで、天文学者たちは星々の位置と軌道を、かつて無いほどの正確さで知ることができたのです。

また今回の研究では、ソーセージ銀河によって、少なくとも8つの球状星団が天の川銀河にもたらされたことを特定しました。小さな銀河は通常、球状星団を持たないので、ソーセージ銀河は星団のホストになれるほどの大きさがあったに違いありません。

天の川銀河にはその生涯にわたって多くの衛星銀河が落ちてきていますが、この銀河はその中でも最大だったようです。

 

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via: Mail Online / translated & text by SENPAI

 

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