若者がSNSなどによって完璧を求める傾向が強まっているという研究結果

science_technology 2018/01/05
Credit: patakuso

いま、現代の若者の33%が、「過度の要求や厳しい批判を受ける環境にいる」と感じているそうです。また同時に、他人に対しても非現実的な高い基準を課す割合も16%増えています。

では一体、何が彼らの強迫観念を生み出しているのでしょうか。研究によると、このような変化の背景には、ソーシャルメディアと競争社会の台頭があることがわかりました。

Perfectionism Is Increasing Over Time: A Meta-Analysis
of Birth Cohort Differences From 1989 to 2016 – The Psychology Bulletin
http://www.apa.org/pubs/journals/releases/bul-bul0000138.pdf

バース大学とヨーク・セント・ジョン大学の研究者は、1989年から2017年にかけて、4万人以上のアメリカ人、カナダ人、イギリス人の大学生から集めたデータを分析しました。対象は1980年代以降に生まれたとされる「ミレニアル世代」です。

その結果、80年代以来、完璧さへの強迫観念がより増加しており、それは主に新進歩主義経済の影響を受けているということが研究でわかりました。

最近、日本でも「新自由主義」という言葉を耳にすることが多くなりました。これは政府が積極的に民間介入することに反対し、自由競争秩序を重んじる立場であり、問題としては格差が広がりやすいという点があげられます。

Credit: Pixabay

この考え方が広まっているということは、競争と個人主義を促進し、「最高の大学で学び最高の仕事を得なくてはいけない」という両親や他人からの圧力が高まっていることを示唆しているのです。

これは若者が、SNSで自分自身の生活を非現実的に、完璧に見せようとすることにも関連しています。

バース大学のトム・カラン博士は、次のように述べています。「この研究で注目されるのは、完璧主義者の増加が、30年にわたって新自由主義の増加と一致していることです。つまり、年々若者が互いに競争をするように強いられ、更に要求の厳しい社会や経済状況になっているのです」

実力主義は、現代社会において若者に努力し、行動し、成功することを強く求めています。

今日の若者は、成功するため常に競争を強いられています。彼らは安定や、SNSを含む社会とのつながりのため、自身で完璧さが必要だと感じているのです。

結果として、ミレニアル世代の間で完璧主義者が増加しているのでしょう。

 

向上心が高いことは、社会でも常に求められることでしょう。しかし若者が失敗を許されない社会は、新しいアイディアも生まれにくくなります。資本主義に次ぐ、新たな経済体系が求められています。

 

via: dailymail, Psychological Bulletin / translated & text by nazology staff

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