科学者による「地球滅亡のシナリオ」8選

space 2018/07/15
Credit: Vadim Sadovski/Shutterstock

「始まり」がある全てのことには「終わり」があります。それは、約46億年前に「始まった」とされる地球にも必ず「終わり」があるということです。

そのタイミングは誰にも分かりません。まさに「神のみぞ知る」ですが、予想することはできます。科学者たちは、その「地球滅亡のシナリオ」についていくつかの仮説を立てています。

ここでは、そんな仮説のうち代表的な「8つのシナリオ」を紹介。お好みのシナリオを探してみてください。

1.地球の核が冷やされる

Credit: Vadim Sadovski/Shutterstock

地球は「磁気圏」と呼ばれる磁気のシールドに囲まれています。

Credit: Steele Hill/NASA

自転によって生成される磁気圏は、液体の鉄やニッケルの厚い「殻」を渦巻かせ、巨大な電気の「ダイナモ」を作り出します。

Credit: Lwp Kommunikáció/Flickr

磁気圏は、太陽風により地球に降り注ぐエネルギー粒子の「シールド」としての役割をもっています。

Credit: NOAA/WikiMedia Commons

磁気圏の磁場が最も弱いとされる「極地方」でみられる現象が、ご存じ「オーロラ」です。太陽風が強いほど輝きを増すオーロラですが、これは地球のシールドが太陽風との攻防を繰り広げている証でもあります。

Credit: Kakslauttanen Arctic Resort

しかし、もし核が冷えてしまえば地球は磁気圏を失うこととなり、太陽風にさらされてしまうことになります。

Credit: NASA

かつて豊富な水と厚い大気に覆われていたとされる「火星」は、数十億年前にその運命をたどって空気や生命を絶やしてしまったと考えられているのです。

Credit: NASA

2.太陽が死を迎え、膨張する

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地球と太陽は絶妙な距離感を保ち、私たち生命の存在を可能にしています。

Credit: NASA

しかし、すべての星の運命がそうであるように、太陽もいつか死に絶えます。

Credit: NASA

水素をヘリウムに変換することでエネルギーを作り出す太陽ですが、いつかは水素も枯渇します。数十億年後には水素を使い果たし、ヘリウムとの融合を開始します。

Credit: NASA

これにより太陽の層が外に押し出されて膨張し、地球の軌道付近にまで到達。私たちはその熱に焼かれ、蒸気と化してしまいます。

Credit: NASA

その後、地球は軌道から押し出され凍りつき、虚しく宇宙空間を漂う「自由浮遊惑星」として死を迎えるでしょう。

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3.地球が「死の軌道」に入る

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近年のシミュレーションにおいて、銀河系における「自由浮遊惑星」の数が相当の多数にのぼることが明らかになりました。

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そのうちの一つが太陽系に侵入し、地球の軌道を不安定にしてしまう可能性があります。すなわち、地球が太陽系を外れることや、水星や金星と衝突することも考えられるのです。

Credit: NASA

太陽系を外れ、地球自身が「自由浮遊惑星」となってしまえば、地球は「アイスボール」と化してしまうでしょう。

Credit: Kichigin/Shutterstock

4.自由浮遊惑星が地球に衝突

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地球の軌道を変えるどころか、自由浮遊惑星そのものが地球に衝突する可能性もあります。何を隠そう約46億年前に地球を生み出したのは、こういった小さな惑星の衝突の連続でした。

衝突が起これば、破片が太陽系に散らばり、地球は焼き尽くされるでしょう。その後十分に冷やされたとしても、そこに生命が生息可能であるかは誰にも分かりません。

Credit: Diego Barucco/Shutterstock

5.隕石が地球に衝突

Credit: Shutterstock

かつて恐竜が絶滅した原因にも挙げられるように、宇宙から降り注ぐ巨大な「隕石」が壊滅的な被害をもたらすことも考えられます。

Credit: Vadim Sadovski/Shutterstock

数千年前に地球に飛来して恐竜を絶滅に追いやったとされる「巨大な隕石」が、また私たちのもとに落ちてくるかもしれません。

その衝撃はすさまじく、隕石衝突の当時、海の水が1年間にわたって「沸騰」してしまったといいます。

Credit: Getty/MKnighton/Abu Dhabi Ocean Racing

その「異常」な環境の中で、耐熱性のある微生物だけが生き残ることができました。気温は480℃にまで達した状態が数週間続いたとされ、今日の生物のほとんどが生き残れない環境であったことが分かります。

Credit: Dr. Diana Lipscomb

ちなみに余談になりますが、ハリウッドは「隕石の衝突」が大好きです。

Credit: Buena Vista/Paramount

6.地球がブラックホールに飲み込まれる

Credit: NASA

地球滅亡のシナリオとして、ブラックホールは「隕石」の次にハリウッドから愛されています。

Credit: Paramount Pictures

その不吉な名前が醸し出す、ミステリアスな雰囲気のおかげです。

ブラックホールの全貌は明らかになっていませんが、それが光さえも逃げ出すことができない高密度な天体であることは分かっています。

Credit: NASA/CXC/M.Weiss

科学者は、そのブラックホールには宇宙空間を漂っているものがあり、いつ太陽系を横切るか分からないといいます。

小さなものであれば問題ありませんが、月よりも質量が大きくなると話は違ってきます。光さえ逃げ出すことができない空間から、地球が逃げ出せる道理はありません。

Credit: NASA

事象の地平面(イベント・ホライズン)」を超えると、原子は完全にバラバラになるまでに引き裂かれるでしょう。

Credit: NASA

たとえブラックホールが地球を直接飲み込まなかったとしても、近づくだけで、大地震などの壊滅的な打撃を地球に与え、太陽系から地球をはじき出すことでしょう。

Credit: NASA

7.「ガンマ線バースト」が地球の大気を破壊する

Credit: European Southern Observatory

「ガンマ線バースト」は、宇宙で起こる「最もパワフル」な現象です。

Credit: NASA

ほとんどのガンマ線バーストは、大質量の恒星が死を迎える際の「超新星爆発」によって発生していると考えられており、短いものであっても、一発で「太陽の一生」を超えるエネルギーを放出するといわれています。

Credit: NASA

そのエネルギーによりオゾン層は破壊され、地球は危険な紫外線にさらされ、急速な「地球寒冷化」が進むことが予想されます。

Credit: NASA

実際に、およそ4億4000万年前の「オルドビス紀末」に起こった生物の大量絶滅は、このガンマ線バーストの地球への直撃が原因であったとする説もあります。

Credit: ScienceAtNASA

しかし、そこまで心配する必要はないかもしれません。ガンマ線計測用の天文衛星である「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」プロジェクトの責任者であるデビッド・トンプソン氏によれば、ガンマ線バーストは実際には「大きな懸念材料」ではないとのこと。

Credit: ScienceAtNASA

トンプソン氏いわく、そのリスクは「家のクローゼットを開けたらホッキョクグマがいる」リスクと同じくらい「起こりえない」ことであるそうです。

Credit: Polar Bear International

8.「ビッグリップ」によって宇宙がバラバラになる

Credit: Nature Video

「ビッグリップ」が起これば、地球だけではなく「宇宙」が終焉を迎えます。

Credit : Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics

ビッグリップとは、「暗黒エネルギー」が加速し、増加し続けることで宇宙のすべての物理構造がひきちぎられ、バラバラになってしまうといった現象を指します。

Credit: NASA Goddard Spaceflight Center

もし理論上のペースで暗黒エネルギーが加速し続けているとしたら、およそ220億年後には宇宙上のすべての物質は、消滅して放射線になってしまう計算になります。

そんな未来には人類も存在していないでしょうが、たとえビッグリップが本当に起こったとしても、何らかの知的生命体は生き残り、宇宙の歴史を刻んでいってほしいものです。

Credit: Illustris Collaboration

 

以上8つのシナリオが、科学者たちが地球滅亡のパターンとして考えているものです。

とうてい私たちは「世界の終わり」に立ち会うことはできなさそうですが、私たちの子孫が遠い未来に「その瞬間」を体験することになるのかもしれません。

 

via: sciencealert / translated & text by なかしー

 

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