初期宇宙の謎が一つ解明される! 宇宙の不透明領域には、銀河の数が予想以上に少なかった

space 2018/08/17

Point
・すばる望遠鏡で宇宙の不透明領域を広く観測し、若い星の銀河を探した所その数が少ないことがわかる
・銀河が少ないということは、光が銀河間ガスを通り抜けられないことを意味している
・銀河の数とガスの不透明度には因果関係がある

UCLAの研究者3人を含むカリフォリニア州立大学の天文学者たちが、初期の宇宙と銀河についての謎の一つを解明しました。ビッグバンから10億年後の120億年前、深宇宙のガスは今の宇宙よりもずっと不透明であるということがわかっています。その不透明度は、場所によって幅広いバリエーションがあります。しかし、このバリエーションの発生原因はわかっていませんでした。

Evidence for Large-scale Fluctuations in the Metagalactic Ionizing Background Near Redshift Six
http://dx.doi.org/10.3847/1538-4357/aacc73

この違いを調べるため、世界一大きな望遠鏡の一つハワイのスバル望遠鏡を使って、5億光年に渡る驚異的な広さの銀河間ガスが非常に不透明な宇宙領域で、若い星でできた銀河を探しました。

もし、この領域で銀河が他の場所よりも少なければ、星の光は思ったほど銀河間ガスを貫通することが出来ないと結論できます。もし、銀河の数が多ければ、数億年に渡ってこの領域が著しく冷えていたことを意味します。この領域に銀河が少ないということは、銀河によって生み出される光が少ないことを意味するだけでなく、不透明ガスが多く形成されていることも意味し、そのために光が予想よりも届かないということになるのです。

「2つの競合するモデルがあり、そのどちらも正反対の方向で魅力的であるというのは、天文学においては稀なケースです。そして幸運なことにこれらの予測は検証可能です」と、UCLAの天文学教授スティーブン・フルラネット氏は言います。

研究者たちは、この領域にある銀河の数が予想よりもずっと少ないことを発見しました。これは、星の光が通り抜けることが出来ないという明らかな証拠です。銀河の不足は、この領域がここまで不透明である理由として考えられるものです。

「不透明さは、銀河不足の原因ではありません。そうではなく、その逆なのです」

深宇宙のガスが銀河からの紫外線で透けて見えることから、近傍の銀河が少ないことによってそれが濁らされているのではないかと研究者たちは結論しています。

ビッグバン後の最初の10億年に、宇宙は深宇宙のガスと最初の銀河からの紫外線で満たされていました。この現象は、銀河が多く存在する領域では早い時期に起こっていたと天文学者は結論しています。天文学者たちは、ボイドやそれに似た構造を研究することで、初期の宇宙で最初に生まれた銀河がどのように宇宙を照らしていたのかを解明する予定です。深宇宙での銀河とガスの相互作用の研究によって、初期の宇宙における銀河間の生態系の形成が解明されることを、天文学者たちは望んでいると、フルラネット氏は述べています。

 

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via: Phys Org/ translated & text by SENPAI

 

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