人は外国語で話すと「正直」になってしまうという研究

psychology 2018/08/26

Point
・人は外国語で話す時の方が嘘をつきにくいという実験結果
・外国語を使う場面では熟考する時間がないため衝動的な嘘をつきにくい
・訛りのある外国人は信用できないと思われがちだったが、外国語を話す外国人の方がより正直である可能性

シカゴ大学のボアズ・カイザー教授らが行った研究で、人は母国語よりも外国語で話す時の方が、より正直で信頼できる可能性が高いことが示されました。この研究は、衝動的に嘘をつきたくなるような状況で言語が持つ役割に新しい光を投げ掛けています。

Honesty Speaks a Second Language
http://dx.doi.org/10.1111/tops.12360

実験では、英語、スペイン語、ヘブライ語、韓国語を母国語とする人々がサイコロゲームに参加しました。参加者は各自がサイコロを振り、報告した数字に応じてお金が支払われます。

ゲーム中、参加者には外国語と母国語の切り替えの指示が無作為に出されます。出たサイコロの面は他の人に見せる必要がないので、バレる心配なく「自分が得する嘘」がつけるというわけです。

ゲーム自体はサイコロで出た数字を読み上げるという単純なもので、言語でのやり取りが多くありませんが、指定された言語で画面上の数字をクリックする必要があります。

その結果、母国語を使用したときのほうが5や6の数字を報告する割合が高かったことがわかりました。外国語での思考様式は、嘘をつきたい誘惑に抗う作用を持つようです。

研究に参加したネゲヴ・ベン=グリオン大学のべレビー−マイヤー教授によると、「人はバレるリスクが無く、かつ得ができそうなときにはついズルをしてしまいがちです。しかし、それを熟考する暇がない時にはズルをするのをとどまるのです」と話しています。

今回の発見は、言語が倫理行動の形成に果たす役割を説明する、倫理行動の理論に挑むものになりそうです。外国語の使用は母国語の使用と比較して「より直感的ではない」ため、嘘をつくために発動する自動反応システムが作動しないのです。嘘をつく誘惑が少なければ、衝動的行動は抑制しやすくなります。

さらにこの研究は、私たちが外国人に対して持つ特有の偏見に関して、説得力ある一つの示唆を与えてくれます。これまでの研究では、「訛りのある人は何を言っているかよく分からないので信用しにくい」とされる傾向がありましたが、事実はその逆かもしれません。

この研究は、特に海外の取引先や顧客と日常的に関わりがある国際ビジネスの分野で、重要な意味を持つと考えられています。

 

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via: medicalxpress / translated & text by まりえってぃ

 

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