謎の光「スティーブ」、実はオーロラではなかったことが判明

space 2018/08/25

Point
・当初オーロラの一種として考えられていた謎の光「スティーブ」が、オーロラとは違う発生原理を持つことが分かった
・オーロラと異なり、スティーブの発生は「荷電粒子」と関連付けることができない
・スティーブは「光害」として知られる「スカイグロー」の一種であることが考えられる

以前ナゾロジーでも紹介した、一般市民が発見したことでも知られる謎の光「スティーブ」が、「オーロラ」と呼べるものではないことが明らかとなりました。

野生の科学者。一般人が謎の「紫色のオーロラ」を発見、解明へ手助け

2016年に発見されて以来、多くの研究者の注目を集めてきたスティーブ。当初は「オーロラ」の一種として考えられてきましたが、新たな研究において、それが間違いであったことが示されました。すなわち、スティーブはオーロラとは異なる大気のプロセスを経て発生する、全く別の現象であるということです。

On the Origin of STEVE: Particle Precipitation or Ionospheric Skyglow?

https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1029/2018GL078509

研究の対象となったものは、2008年3月28日にカナダ東部で発生したスティーブ。研究チームは、地上カメラとアメリカ海洋大気庁の衛星(POES-17)から得られたデータを比較しました。POES-17は、地球に降り注ぐ荷電粒子の測定を可能とするものであり、その時ちょうどスティーブの真上を通過していたのです。

一般的なオーロラは、電荷を持った電子や陽子が、地球の電離層において大気と衝突することでその神秘的な光を発生させています。しかしながら、今回の研究で判明したのは「スティーブの発生は荷電粒子と関連付けられない」ということ。つまりこれが、「スティーブはオーロラではない」ことが示唆された理由となります。

しかし、スティーブがオーロラではないとすれば、一体「何」なのでしょうか。研究者たちは、スティーブを「スカイグロー(skyglow)」の一種である可能性を示しています。スカイグローは「光害」としても知られ、屋外の照明の光が大気中で散乱することで発生するものです。

とはいえそれはあくまでも可能性。スティーブについての全貌は未だに明らかになっていません。研究者たちは今後も、その「謎の光」に関する研究を続けていくことでしょう。

 

私たちは見えないものが「見えて」いる? 宇宙と光の物語

 

via: dailymail / translated & text by なかしー

SHARE

TAG

spaceの関連記事

RELATED ARTICLE