夢と自覚しながらみる夢「明晰夢」を見やすくなる薬が発見される

spiritual 2018/08/23

Point
・“MILD” などのテクニックと併用することで「明晰夢」を見やすくする薬が発見される
・「アセチルコリンエステラーゼ阻害剤」と呼ばれるその薬は、アルツハイマー病の治療などに用いられる
・安全性が確立されたわけではないので、明晰夢を見るために誰もが気軽に使える方法ではない

「明晰夢」とは、自分が「今夢を見ている」と意識できる夢のこと。以前ナゾロジーにおいても、その効果的な体験方法について伝えています。

科学的に「明晰夢」をみるための最も効果的な方法が判明

明晰夢には様々な心理学的メリットがあることでも知られていますが、残念ながら、簡単に「見よう」と思って見られるものではありません。

しかし、新たな研究がそこに朗報をもたらしました。なんとその研究では、「明晰夢を見やすくする薬」の存在が明らかにされたのです。

Pre-sleep treatment with galantamine stimulates lucid dreaming: A double-blind, placebo-controlled, crossover study
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0201246

ウィスコンシン大学の研究者らが実施したこの研究。そこで明晰夢の体験を促すとされたのは、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤と呼ばれる薬です。

神経伝達物質の一つであるアセチルコリンは、夢を見ている際の睡眠であるレム睡眠の調整に役立つものとして考えられています。そして、アセチルコリンエステラーゼはアセチルコリンの濃度を減少させるものであり、それを抑制するアセチルコリンエステラーゼ阻害剤には、アセチルコリン濃度を上昇させる効果があることになります。

そこで研究者たちは、121人の実験参加者に対してこの薬を投与しアセチルコリン濃度を上昇させ、明晰夢の体験との関連を調査。薬は「ガランタミン」と呼ばれる、アルツハイマー病の治療にも用いられる副作用の少ないものが使われました。また、実験参加者は明晰夢に強い関心があり、“MILD” を含む「明晰夢テクニック」を実践していた人々です。

実験は3夜にわたって行われ、徐々に薬の投与量を増やしていきました。具体的には、初夜は偽薬、2日目は4mg、3日目は8mgのガランタミンが投与されました。

その結果、「明晰夢テクニック」と「ガランタミン」の組み合わせが、実際の明晰夢体験を促進していることが明らかとなりました。偽薬を使った初夜においては14%の参加者が明晰夢を体験。そして2日目は27%、3日目は42%といった具合に、ガランタミンの投与量の増加とともに明晰夢の体験も増えていったのです。

全体では、121人のうち69人(57%)の参加者が、ガランタミンを服用した2夜のうち、少なくともどちらかにおいて明晰夢を体験していたことになります。

その安全性が確立されるまで、投薬を用いるこの方法は、誰もが気軽に試していいようなものではありません。しかしさらに研究が勧めば、これによりさらに多くの人が「無限の可能性を秘めた世界」を楽しむことができるような時代が来るかもしれません。

 

夢と知りながらみる夢「明晰夢」がメンタルに良い効果があることがわかる

 

via: sciencealert / translated & text by なかしー

 

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