史上初 ネアンデルタール人の母とデニソワ人の父を持つ「子どもの骨」が示される

history_archeology 2018/08/23
Credit: THOMAS HIGHAM / UNIVERSITY OF OXFORD / 見つかった少女の骨
Point
・「デニソワ洞窟」で発見された少女の骨をDNA分析することにより、少女がネアンデルタール人の母親とデニソワ人の父親を持っていたことがわかる
・両者の子孫の存在が確認されたのはこれが初めてのこと
・人類は進化の歴史の中で、多くの他の種との「交雑」をおこなってきた

およそ5万年前に、異なる種である2つの人類がロシアの「デニソワ洞窟」で出会っていたことが明らかになりました。

2012年に洞窟で発見された少女の骨をDNA鑑定してみたところ、その少女の母親は「ネアンデルタール人」であり、父親が「デニソワ人」であることがわかったのです。両者の子孫の存在が確認されたのはこれが初めてのことで、科学者たちに衝撃を与えています。

見つかった骨は長骨の一部であり、少女の年齢はおよそ13歳程度であったことが予想されます。また、デニソワ人の父親から、さらに遡った祖先の中にもネアンデルタール人がいたことがわかっています。

調査を実施したマックス・プランク進化人類学研究所の Viviane Slon 氏は、この発見について次のように語ります。「過去の研究から、ネアンデルタール人とデニソワ人に交わりがあったことはわかっていましたが、実際にその子孫の骨を見つけることができたのはとてもラッキーなことです」

Credit: Max Planck Institute for Evolutionary Anthropology / 発掘作業の様子

今日において、アフリカ人以外の人類には、少量ですがネアンデルタール人のDNAが含まれていることが判明しています。また、住む場所によっては、デニソワ人のDNAを受け継いでいる人々もいます。

その事実は、私たちの祖先がネアンデルタール人やデニソワ人との交わりを持っていたことを意味しています。そして今回の発見が示すように、私たちは進化の歴史の中で、常に別の種との交雑をおこなってきたということです。

かつてネアンデルタール人はユーラシア大陸の西側に分布しており、デニソワ人はその逆、東側に分布していました。そしてネアンデルタール人が東に向けて移住していく中で、両者は「出会い」を果たしたことが考えられます。

その「出会い」はあまり頻繁には起こっていなかったようですが、出会いを果たした場合には、私たちがこれまで考えていた以上に、多くの交雑を行っていたようです。

 

「怠惰」のせいで絶滅した人種がいた

 

via: bbc / translated & text by なかしー

 

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