話し手の発話速度と聞き手の脳波が同期することが判明。言葉の解釈にも密接に関係

brain 2018/10/04

Point
・会話の聞き手の脳波が話し手の発話速度と同期することが判明した
・実験では、途中で発話速度が変化する聞き取りテストを行い、同時に脳波を計測
・実験の結果、脳波は発話速度と同期し、速度の変化後は以前の同期を保とうとすることが分かった

マックス・プランク研究所は、会話の聞き手の脳波が話し手の発話速度と同期することを発見しました。

実験では、オランダ人被験者に発話速度が突然変化する聞き取りテストを行いました。テストの始めは発話速度が遅いまたは早いのどちらかで、途中で始めとは異なる速さに変化しました。そして、最後の3単語だけ一般的な会話の速度にしました。

また、テストの最後に流れる単語の母音は発音が曖昧になっており、”a”または”aa”のどちらともに聞き取れるようにしました。オランダ語は母音の長さによって言葉の解釈が異なるので、被験者の聞き取れた単語が区別できます。

研究者は、聞き取りテスト中の被験者の脳波を計測し、発話速度と脳波の関係や発話速度と最後の言葉の解釈の違いを調査しました。

Photo credit: Ars Electronica on Visualhunt / CC BY-NC-ND

実験の結果、話し手の発話速度と聞き手の脳波が同期することが分かりました。また、速度が変化した後でも以前の同期のままであることも発見しました。

さらに、遅い発話速度と同期すると最後の曖昧な母音を”a”のように短い音として捉える傾向にありました。反対に、速度が早いと最後の母音を長い音として捉える傾向が見られました。

この結果は、自転車を漕ぐ動作を止めても車輪は回ろうとし続ける慣性の法則に似ています。脳波は会話速度と同期するので、突然速度が変化しても以前の同期を維持しようと慣性が働いているというわけです。

研究チームは、今回の発見が騒音環境にいる人や聴覚障害者にとって言葉の解釈を助けるものにつながると考えています。

 

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via: EurekAlert / translated & text by ヨッシー

 

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