「良い脂肪」は母親から、「危険な脂肪」は父親から遺伝すると判明 

life 2018/09/16
Photo credit: matt1125 on Visual Hunt / CC BY-SA
Point
・褐色脂肪細胞はカロリーを消費を促し、白色脂肪細胞は増えることで肥満や関連疾患につながる
・H19遺伝子は褐色脂肪細胞で遺伝子を調節する役割をもっており、肥満を抑えると考えられる
・片親性遺伝子のうち、父親由来の遺伝子は白色脂肪細胞を成長させ、母親由来の遺伝子は褐色脂肪細胞を成長させる傾向がある

細胞は働き者ですが、中には働いて欲しくない細胞もあります。

脂肪を燃焼させるありがたい細胞である褐色脂肪細胞。その一方、白色脂肪細胞には「脂肪をたくわえる」役割があり、増えすぎると肥満や病気の原因となります。私たちのイメージする「脂肪」はこちらの白色脂肪細胞です。

南デンマーク大学のによる新たな研究で、H19という遺伝子が褐色脂肪細胞の成長をコントロールしていることがわかりました。また、この遺伝子は「片親性」の遺伝子で、父親由来、あるいは母親由来のどちらかしか発現しない性質を持っています。研究の結果、父親由来の遺伝子は主に白色脂肪細胞の成長を促し、母親由来の遺伝子は主に褐色脂肪細胞の成長を促すこともわかりました。

H19遺伝子は、肥満を防止する効果を持ち、肥満の結果起こる糖尿病や心血管疾患の初期状態にも効果がある可能性があります。

Photo on Visualhunt

H19遺伝子は遺伝子の中に1%しか含まれないという珍しい性質を持っています。それは、排他的に父親または母親のどちらからかしか遺伝しない片親性の性質を指しています。総合的な研究の結果、父親からの遺伝子群が主に白色脂肪細胞の成長を導くことを発見しました。胃や太もも、背部で見つかりメタボリックシンドロームを引き起こす可能性があります。同様に、母親由来の遺伝子群は主に褐色脂肪細胞の成長を導いており、肥満に対抗する特徴を持っていました。

マウスを使った実験では、H19遺伝子が褐色脂肪細胞内部である種の遺伝子調節の働きをしていることが分かりました。さらに、H19遺伝子を過剰発現させた所、糖尿病の原因となるインスリン耐性や肥満に対して防衛的な働きをすることが示されました。その上、肥満を持つ人達でこの遺伝子調節のパターンを調べた所、似たようなパターンを確認できました。

 

要するに、太りにくい人は母親のお陰かもしれないということです。そして脂肪が付きやすい方は、父親からその性質を引き継いだ可能性があります。しかし、恨まないであげてください。現段階では、自分の遺伝子でさえどうすることもできないからです。とりあえずは、H19遺伝子の研究が進み、肥満が治療できる日がくることを祈りましょう。

 

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via: Science Daily/ translated & text by SENPAI

 

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