年に一度の祭典イグ・ノーベル賞の授賞式が、2018年9月13日に行われました。
イグ・ノーベル賞とは、1991年に創設された「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられるノーベル賞のパロディーです。その人気は非常に高く、毎年ハーバード大学で行われる授賞式の参加券にはプレミアがつくほど。
今回は、2018年度第28回イグ・ノーベル賞を受賞した研究を紹介します。部門は全部で10ありますが、どれも常軌を逸した研究となっています。
ブードゥー人形で上司を呪うと好影響
これは経済学賞を受賞した研究です。
ブードゥー人形とは、西アフリカで信仰されているブードゥー教と呼ばれる宗教が黒魔術で用いる道具の1つです。呪いたい人物の魂を人形に宿し、人形を針で突き刺すと苦しみが訪れるといわれています。
ウィルフリッド・ローリエ大学の研究者は、上司に復讐することは自らの立場を危うくするのに復讐に駆られてしまう背景を理解するために研究を行いました。
実験の結果、ブードゥー人形で上司を呪うことで、「不公平だ」と感じる感覚が減少していたとのこと。これは、労働者が不公平さの感覚から不安や抑うつ状態になって、仕事の生産性低下を防ぐ効果が報告されています。
効果はばつぐんかもしれませんが、あまり自分の会社では実践したくない研究です。