子どもにも「集合知性」を使う能力があると判明

education 2018/09/26

Point
・個人よりも集団において優れた解答を導き出す「集合知性」が10代の子どもに備わっていることが分かる
・子どもたちは無意識に「幾何平均」と呼ばれるテクニカルな方法を用いていた
・これまで「子ども」に関する集合知性の研究はほとんどなかったため、これが人間が集団知性を発達させてきた理由を探る手がかりとなる

子どもだって、「文殊の知恵」が使えるんです。

難しい問題に直面したとき、一人では解決できなかったことが「集団」の力によって解決に導かれることがあります。「集団知性」と呼ばれるその能力ですが、新たな研究により、大人だけでなく「子ども」にも集団知性を駆使する能力があることが分かりました。

ブリストル大学の研究者らが行なったこの研究。対象となったのは11~19歳の219人の子どもたちです。調査の結果、最も若い「11歳」においても正しい答えを導き出すための「集団知性」を用いる力があることが判明しました。

Adolescents show collective intelligence which can be driven by a geometric mean rule of thumb
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0204462

実験に参加した子どもたちは、瓶の中にある「お菓子の数」を予想するといったタスクを実施。まずは「自分一人」で予想を立て、その後ディスカッションを経て「グループ」での解答を導き出しました。

実験の結果、子どもたちはディスカッションを経て「グループとしての解答」を出した場合のほうが、より「正解」に近い数値を導き出せることが判明。さらに興味深いことに、グループでのコンセンサスをとる際に意見が対立していた場合、子どもたちは直感的に「幾何平均」を用いていたことが分かったのです。

「集団知性」について、これまで「大人」や「ハチ・アリ・魚」など他の動物を対象とした研究は数多く存在していましたが、「子ども」を対象としたものはほとんどありませんでした。しかし今回の研究のような、まだ発達段階の子どもの集団知性について知ることは、他の動物と比べて人間の集団知性が著しく発達した「ナゾ」を知る手がかりになります。

研究を率いたクリストル・イオアヌ博士は、「幾何平均を用いることは、様々な意見が対立したときに、その見積もりを組み合わせるための最良の方法です。子どもたちは無意識に、その方法を使っていたのです」と述べ、実験結果に対する驚きを語っています。

 

一方的はNG。「会話のキャッチボール」が子どもの言語能力を発達させる

 

via: medicalxpress / translated & text by なかしー

 

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