選択肢は多すぎると脳の働きが悪くなる ベストな数は「12個」

psychology 2018/10/11
Photo credit: jah~ on VisualHunt.com / CC BY-NC
Point
・選択肢が多くなった場合に決断が難しくなる現象が、脳の機能低下によるものであることがわかる
・選択肢が増えるにつれて、前帯状皮質(ACC)と線条体の活動は高まったが、12個を超えると逆に低下した
・今回の実験での選択肢数の閾値は12だったが、様々な要因により8から15の間に増減する可能性

人は何もないよりは、選択肢が提示されていたほうが楽に決断できます。しかし、多すぎても良くないようです。

カリフォルニア工科大学のコリン・キャメラー氏らが、選択肢が脳にかける負荷を詳しく調査した結果、多すぎる選択肢は脳に悪影響を及ぼし決断を躊躇させることが示されました。そして、その境目となる選択肢の数は12とのこと。研究はNature Human Behaviorに発表されています。

Choice overload reduces neural signatures of choice set value in dorsal striatum and anterior cingulate cortex
https://www.nature.com/articles/s41562-018-0440-2

こういった選択における優柔不断さについては、以前の研究でも言及されていました。しかし、新たな研究では決断を下す働きに関与する脳の部位が特定されています。その脳の部位は、「前帯状皮質(ACC)」と「線条体」です。ACCはある行動にかかる「コスト」と「得られる利益」について脳に問いかけます。一方で線条体は、その利益や報酬は「期待する価値があるか」という質問をします。どちらも、やる気や決断において重要な役割をしている部位です。

今回の研究では、19人の参加者に対して、Tシャツやマグカップに印刷する風景の選択肢が与えられました。そして選択肢が増えた場合に、この2つの脳領域での活動がどのように変化するかを磁気共鳴機能画像法(fMRI)で調べました。ACCや線条体の活動は、選択肢が増えるとともに上昇。しかし、選択肢が12を超えると、活動は弱くなっていったとのこと。研究者によると、完璧な画像をプリントするという将来の報酬と、その報酬を得るために行う選択作業の量を秤にかけるという、ACCと線条体の相互作用が示されたといいます。

単に画像を眺めるだけの場合は、こういった脳の活動は現れません。このことから、心理的労力と将来の報酬の間にある最適解を脳がどのように見つけ出すのかが明らかになりました。しかし、12という数字が魔法の数字であるわけではありません。個性や報酬の大きさ、選択の難しさなどの要因で変わる可能性があります。キャメラー氏によると、その数字はおそらく8から15の間にあり、詳しくは今後の研究で明かされるだろうと言うことです。

 

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via: Science Alert/ translated & text by SENPAI

 

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