ハチは皆既日食時に「一斉に飛ぶのを止める」ことが判明

animals_plants 2018/10/11
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Point
・2017年の皆既日食時に、ミツバチがどのように行動するのかを羽音を録音することで調査
・食が最大になり、真っ暗になった瞬間、ハチが一斉に動きを止めることがわかる
・研究は、ミズーリ州の数百の小学校の協力によって行われた

2017年の8月、北アメリカ大陸を皆既日食が横断しました。人々はこの非日常的イベントにすっかり魅入られていたわけですが、どうやらハチたちも同じだったようです。

ミズーリ大学の生態学者キャンディス・ガレンと研究チームは、数百の小学校と協力して、ハチが皆既日食中にどのような行動をするのか調査しました。その結果、「食」の最大時に、ハチが飛ぶのを一斉に止めることがわかりました。研究は、“Entomological Society of America”で発表されています。

あああ

ハチの一日は、日の出とともに始まります。マルハナバチやミツバチは日光が差す限り、日の出から日没まで忙しく働きます。それでは、もし日中に急に日光が消えてしまったらハチはどのような反応を示すのでしょうか?

研究者たちは、その反応を研究するため、花の間にマイクを仕込んで羽音を録音。そして日食が始まってから終わるまでの間に、ハチの行動がどのように変化するのかを調べました。ハチたちは、食が最大に達して完全に暗くなる直前まで、活発に動き回っていました。しかし、月が完全に太陽の明かりを妨げて夜のように暗くなると、一斉に活動をやめました。しかもその変化は急激なもので、徐々にではなく、まるで崖から飛び降りるように急だったとのことです。

Photo credit: DJMcCrady on Visualhunt / CC BY-NC-ND

ハチが日中に働くのを止めるのは、嵐の通過でも無い限りありえません。日食に対するハチの行動は、嵐の雲が太陽を覆い隠した時の反応にちょうど似ているのかもしれません。稀な日食の環境が、進化の原動力になるとはあまり考えられないので、嵐の時のような別な淘汰圧で進化した行動が、日食時に出てきたとも考えられます。

食最大時における変化は最も顕著なものですが、もっとわずかな変化も食の前後で見られています。食が進み徐々に暗くなるに従って、羽音の持続時間も伸びていったのです。理由はハチがゆっくり飛ぶようになったか、あるいは長く飛ぶようになったか、その組み合わせではないかと考えられます。例えば、霧の中を車で走っているとします。視界の悪さから、自然とスピードを落としませんか?それと同じことが起こっているものと考えられるのです。

研究に協力した学校は、ミズーリ州の小学校が中心です。研究者らは羽音を録音するためのUSBメモリー“USBee”を子どもたちに託しました。子どもたちも、研究者たちとは別に羽音のデータを解析し、91%の正確性で研究者たちと同じ発見をしていたとのこと。この中から未来の研究者が誕生しそうですね。

 

次に皆既日食がアメリカ大陸を横断するのは2024年です。研究者らはその時に向けて準備を進めており、次は日食時には、ハチが巣箱に戻ってくるという逸話が正しいのかどうかを調べたいと述べています。

 

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via: Smithsonian.com/ translated & text by SENPAI

 

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