ありえない? 若い恒星に多数の巨大ガス惑星を発見! 惑星形成の謎が深まる

space 2018/10/16
Credit: University of Cambridge
Point
・500光年にある若い恒星CI Tauには、ホットジュピターがあることがわかっていた
・ALMA望遠鏡で恒星を調べた結果、原始惑星系円盤にギャップが有ることがわかり、さらに3つの巨大惑星の存在が示される
・主星が非常に若いため、惑星形成について現在の理論では、その形成過程が説明できない

ますます謎が深まりました。

若い恒星に、4つの木星や土星サイズの惑星が見つかりました。若い星系で多くの巨大ガス惑星が見つかったのは初めて。また、今回の惑星のうち、最も外側の軌道を周っている惑星は、最も内側の千倍もの距離で、これほど離れた距離に惑星が見つかったことも初めてのことです。また、これらの新たな発見は、現在の惑星形成の理論では説明できません。研究結果は、ケンブリッジ大学の研究チームによって行われ、“Astrophysical Journal Letters”で発表されています。

High resolution millimetre imaging of the CI Tau protoplanetary disc – a massive ensemble of protoplanets from 0.1 – 100 au
http://dx.doi.org/10.3847/2041-8213/aae36b

惑星が見つかった若い恒星はCI Tauと呼ばれており、年齢は2百万歳。恒星としてはまだ「よちよち歩き」の段階です。地球から500光年の距離にあり、銀河の恒星が多く誕生している「星のゆりかご」で生まれています。

CI Tauは、ホットジュピターを持つ初めての若い恒星です。ホットジュピターとは、恒星近くにあるために高温になった木星サイズの惑星のこと。実はそのホットジュピターの存在そのものも、天文学者たちを悩ませ続けています。というのも、形成される場所として主星との距離が近すぎると考えられるからです。

Credit: University of Cambridge

研究チームは、アタカマ砂漠にあるALMA望遠鏡を使って、CI Tauのホットジュピターに、兄弟惑星が存在するかを調べました。画像には原始惑星系円盤が写っており、その中に3つのはっきりしたギャップが見つかっています。理論モデルから、これらのギャップが、3つのさらなる巨大ガス惑星によって作られた可能性が最も高いことがわかりました。

一番内側の水星に等しい軌道には、ホットジュピターがあります。最も遠い軌道は、海王星の3倍の距離にあります。外の2つの惑星は土星ほどの質量で、内側の2つはそれぞれ木星の1倍と10倍です。

この発見から、天文学者たちは多くの疑問に直面しています。多くのホットジュピターの主星は、CI Tauの何百倍も古いものです。したがって、CI Tauでの惑星形成が、すでに原始惑星系円盤を失った他のホットジュピター系でも当てはまるのか、今の段階ではなんともいえません。

他の惑星の存在が、最も内側の軌道に惑星を追いやり、ホットジュピターにした可能性もあります。しかし、それが他の一般的なホットジュピターにも当てはまるかどうかもわからないのです。

 

これらの疑問を解くにはさらなる観測が必要です。様々な波長で、原始惑星系円盤や、惑星の構成成分を調べることがその助けとなるでしょう。また、ALMAには形成途中の惑星の画像を得る能力があります。惑星というものがどのような過程を経て形成されるのか?今後の発見に期待しましょう。

 

太陽系外惑星が「誕生」する様子、初めて撮影に成功

 

via: Phys.org/ translated & text by SENPAI

 

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