なんで血は赤いのに血管は青く見えるの?

science_technology 2018/01/16

血は赤いのに、血管が青く見えることが多いのはなぜでしょうか?

それは赤い光が血管部分で赤い血液によって吸収されて見えなくなり、青い光だけが反射されて見えるからなんです。

ふだんから目にしている私たちの血管ですが、皮膚を通して見たときだけ血管が青く見える理由は知らない人が多いでしょう。

その答えには、いろんなことが関わってきます。それは、あなたの目が色をどのように感じているか、光が体に接触した時どう振る舞うのか、そして、血の特別な性質などです。

光は山と谷とを作りながら進みます。そして、谷ごとの間の長さのことを波長といいます。異なる色の光は異なる波長を持っています。

赤い光は長い波長を持っています。数字で言うと、おおよそ700ナノメートルです。紫の光は短い波長を持っています。こっちは、おおよそ400ナノメートルです。そして残りのスペクトルの波長が、その間に広がっています。

Credit: sciencealert

あるものがそれ特有の色として見えるのは、その色の光が光源から直接、あるいは何かに反射して、私たちの目に飛び込んでくるからです。

私たちの静脈がどんな色を示すのか理解するためには以下のことを考える必要があります。異なる波長の光が私たちの皮膚に当たった時何が起こるのか、皮膚のどれくらい深い部分まで到達できるのか、そして、光が静脈に当たった時に何が起こるのかです。

昼間に私たちの肌にぶつかる光は、基本白です。この色はすべての波長の光を束ねたものです。しかし、なぜ私たちの静脈が青いのか説明するために、スペクトルの端両端の赤と青についてだけ見ることにします。

Credit: Knivesout on Visualhunt.com / CC BY-NC-ND

赤い光は波長が長いです。それが意味するのは物体によって屈折されにくく、そのためよりたやすく内部に浸透しやすいということです。赤い光は皮膚や体組織にたやすく浸透することが出来、その到達距離は、皮膚の下約5-10mmになります。そこには多くの静脈があります。

もしこの光が静脈に到達すると、ヘモグロビン(血液を赤くしているタンパク質)によって吸収されます。それを確かめる方法があります。

腕に赤い光を照らしてみましょう。赤い光が反射して見えるでしょう。そして、静脈があるところには暗い線が見えます。ヘモグロビンが赤い光を吸収しているからです。

この現象は、医療従事者が血液を採取しやすくするために実際に使われています。赤い光や赤外線(もっと長い波長を持つ)で腕を照らすのです。

sem título (paisagem de rodovia)

青い光は短い波長を持ちます。その波長は約475ナノメートルです。青い光は赤い光よりも散乱したり反射しやすかったりします。簡単に散乱するので、皮膚の深いところまでは浸透しません。ほんの1ミリの数分の1程度です。青い光が皮膚に当たると、ほとんどは反射します。

青い光で皮膚を照らすと、ほぼ青い皮膚が見えます。静脈はほとんど見えません。公共の浴室などの空間が青い光で照らされているのを見たことがあるかもしれません。これは、血管を見えなくしてドラッグを打つのを防ぐためです。

では、赤い光と青い光があなたの皮膚を同時に照らしている事をイメージしてみてください。白い光で照らされた時のようなことが起こります。血管のない部分では、赤と青そしてその他の光が混じり合った光が反射して見えます。

静脈がある場所では、血管の周りの何もない皮膚の部分よりも、赤の成分が比較的少なく見え、その反対に青の成分が多く見えます。

これが、皮膚の他の部分と比較すると、血管のある部分が青く見える理由です。

Credit: sciencealert

面白いことに、この効果は血管がどれだけ深くにあるかによって変わります。また、血管がどれだけ太いかによっても変わってきます。表面近くには毛細血管床にあるようなとても細い血管がありますが、青くありません。

青い静脈は、肌の色が非常に白い人ではより顕著になります。それが19世紀のヨーロッパの貴族が、「ブルーブラット」と表現された起こりなのかもしれません。

こういった人たちは、労働者に比べて日に焼けておらず、そのために皮膚下の静脈が青く見えたのでしょう。

 

 

via: Science Alert / translated & text by nazology staff

SHARE

science_technologyの関連記事

RELATED ARTICLE