人類以外で初観測! カラスは訓練なしで「複数の部品」を組み合わせて道具を作れることが判明 

animals_plants 2018/10/25
Credit: university of oxford
Point
・カレドニアガラスが、複数の部品から1つの道具を作ってエサを取り出す姿を観察することに成功した
・人類や大型類人猿以外において、この行動が確認されたのは初めてのこと
・カラスの脳内では、問題解決に向けて多くの行動がシミュレーションされていることが考えられる

オックスフォード大学の研究者などから成る国際研究チームが、ニューカレドニアに生息するカレドニアガラス「2つ以上の部品」を組み立てることで道具を作り出せる能力があることを発見しました。これは、これまで人間や大型類人猿にのみ見ることができた能力です。

Compound tool construction by New Caledonian crows

https://www.nature.com/articles/s41598-018-33458-z

実験では、「短い棒」と、「中が空洞になっている棒」などの道具が登場。短い棒のほうは、カラスが餌を取り出すには長さが足りません。カレドニアガラスは、なんとこの2つ以上の短い部品を組み合わせ、よりリーチの長い道具を作り出して餌を取り出すことに成功したのです。下の動画の中では、器用に空洞状の棒に短い棒を挿しているカラスの姿が確認できます。

この発見は、この種のカラスがこれまで体験したことのない問題に対処するための「予測」を必要する、複雑なタスクに対応する能力を持っていることを証明しています。

さらに、カラスは人からこの技術を教えられることなく、カラス自身でこの方法を編み出しています。ちなみにこのカレドニアガラスは、2002年に針金をくちばしで曲げて「フック」を作り、かごを持ち上げることに成功して一躍有名となったカラス “Betty” と同じ種のものです。

Credit: PA / かごを持ち上げるBetty

Bettyが証明したように、この種のカラスに「道具」を使う上での驚くべき能力が備わっていることは分かっていましたが、複数の道具を「組み合わせて使う」ことが確認されたのは今回が初めてとなります。

カラスの脳内では、問題解決に向けたシミュレーションが行われていることが考えられます。つまり、解決につながる行動が見つかるまで、カラスの頭の中で試行錯誤が繰り返されている可能性があるのです。これは、人工知能が課題に直面した際にたどるプロセスに共通するものがあります。

なぜこのカラスだけが、このような高度な脳内プロセスをたどることができるのかはわかっていません。人間の子どもでも、与えられた課題を解決するための道具を考案できるのは少なくとも5歳以降であると言われています。

今回の発見がカラスの認知メカニズムが人間と同様であることを示しているわけではありませんが、生物が問題解決の際に行う認知プロセスにおける理解の一助となるのは確かでしょう。

 

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via: university of oxford / translated & text by なかしー

 

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