少量の「幻覚キノコ」によって創造性が増すという研究

brain 2018/10/28
Credit: Martina/ Fotolia
Point
・オランダでは規制されていない幻覚トリュフを使って、微量摂取によって創造性が改善するのかを調査
・摂取後、参加者たちに「集中的思考」と「分散的思考」の両方に改善が見られる
・微量摂取により、「バッドトリップ」などの悪影響を受けずに、創造力を高められる可能性

あくまで「微量」摂取というのがポイントです。

幻覚キノコ(マジックマッシュルーム)の微量摂取により、多量に摂取した際に引き起こされる「バッドトリップ」が避けられ、かつ自由な発想の刺激や、幻覚剤が持つクリエイティブな経験ができる可能性があります。研究は少量摂取が認識能力の拡大に効果があるかどうかを調べた実験的な研究としては、初めてのものです。オランダのライデン大学が主導し、研究成果は“Psychopharmacology”で発表されています。

Exploring the effect of microdosing psychedelics on creativity in an open-label natural setting.
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00213-018-5049-7

通常量よりもずっと少ない幻覚剤を摂取することが、脳の機能を刺激して心理的な柔軟性や創造性を増強すると考えられることから、専門家たちの間で話題となっています。しかし、症例研究の範囲を越えた実験的な研究はまだ多くありません。

今回の研究では、オランダ幻覚剤ソサエティのイベントに参加した36人を対象に、微量の幻覚剤が認知的脳機能に及ぼす影響を調べました。試験では0.37グラムの幻覚トリュフの摂取前と摂取後に3種類の認知能力に関するテストを行いました。一つは「集中的思考」で、問題に対する一つの解法を見分ける能力。2つ目は「流動的知性」で、新たな問題を推論により解決する能力。最後が、「分散的思考」で多くのありうる解法を思いつく能力です。

その結果、参加者達は、微量の幻覚トリュフを摂った後に、「集中的思考」と「分散的思考」の両方が改善されていることがわかりました。この結果は、多量の幻覚剤が創造的能力を向上させたとする、先行研究とも一致しています。参加者の知能スコアや、一般的な分析能力が上がっていなかったことは、幻覚トリュフの効果が選択的であり、創造的な分野の人たちにとってより有益であることを示しています。

 

今回の研究からわかるように、微量摂取により幻覚剤のような薬が有益に使える可能性があります。この研究は参加人数も少なく、プラセボ効果が除外されていない暫定的な研究という性質があるのではっきり結論を出すことは出来ません。しかし、微量摂取という手法での研究には希望が持てる結果です。強迫性障害や抑うつの治療への応用の可能性もあるということなので、さらに研究が進むことを期待しましょう。

 

コケの成分に医療用大麻より優れた効果がある可能性

 

via: Science Daily/ translated & text by SENPAI

 

SHARE

TAG

brainの関連記事

RELATED ARTICLE