今、インターネットの「自由」が世界的に失われつつある

society 2018/11/03

Point
・国際NGO団体フリーダムハウスの調査により、8年連続で「インターネットの自由」が減少していることが報告される
・それは、いかにネットの世界に対する「政府」の介入が大きくなってきたのかを示している
・政府はネットの規制を正当化する口実として「フェイクニュースへの対応」を挙げるが、政府自身がフェイクニュースを故意的に報道するような国家もある

最近日本でも、海賊版サイトのブロッキングについて賛否両論が巻き起こったのは記憶に新しいかとい思います。

ブロッキング法制化で大激論、異例の取りまとめ断念
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36529840W8A011C1000000/

しかし現在、世界的にインターネットが権威主義的になりつつあるようです。

国際NGO団体フリーダムハウスの報告によると、各国政府はネットの世界に漂う個人情報をコントロールしようと画策しており、それに異を唱える者は、「フェイクニュース」に対応するために規制を強化するといった、名目だけの法によって沈黙させられているというのです。

フリーダムハウスの調査では、世界的な「インターネットの自由」は8年連続で減少していると伝えられています。

かつて「自由」を実現するためのテクノロジーとして登場したインターネット。その自由が失われることは、すなわち一般市民によるデジタルの世界へのアクセスが規制され、あるいはその情報の多くがプロパガンダや偽りの情報によって汚されてしまったことを意味しています。

そして、たとえ勇気のあるジャーナリストがそのことを指摘したとしても、それこそが「フェイクニュース」であるとされ、政府から拘束を受けてしまうこともあるのです。

2018年では、調査対象となった65の国のうち17カ国がオンライン・メディアの規制を強化する法を可決させています。そして、そのうち13の国が一般市民を「偽の情報を流した」といった罪で起訴していたとのこと。さらに、多くの国が検閲・監視システムを強化するために、中国から技術やトレーニングの提供を受けていることも明らかにされています。

当然ながら、「自由」と「安全」はトレード・オフの関係にあり、どちらかを重視すればどちらかがおろそかになってしまいます。それがよく分かるのが、インドとスリランカの例です。両国は、民族や宗教の対立による暴動の勃発を受けて、定期的にネットへのアクセスを制限しています。ソーシャルメディアによって広がった偽の情報を真に受けることで、一般市民の中から死者も出るような対立が起こり、政府も黙って見過ごすわけにはいかなかったのです。

このような「フェイクニュース」は、確かに大きな問題です。政府自身が虚偽の情報を故意的に報道して、民衆をコントロールしようとするような国家もあります。誰もが情報を発信できるようになった現代。その自由のメリットとデメリットについて、今こそ再考が迫られています。

 

年齢が上がるほど「毎日インターネット」をすると幸せになる

 

via: theverge / translated & text by なかしー

 

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