他者と自分の感覚を区別できないエンパスは1~2%の割合で存在しているが、多くが「自覚していない」と判明

spiritual 2018/11/16
Credit: Joel Benjamin
Point
・共感能力が高すぎる「エンパス」と呼ばれる人々は「1~2%」の割合で存在している
・エンパスの根拠は、通常感じるはずのない感覚を体験する「ミラータッチ共感覚」に求められる
・今回の研究では、エンパスについて自己申告ではなく客観的な観測に基づいて決定している点が従来の研究とは異なる

共感能力が高すぎる「エンパス」と呼ばれる人々。彼らは他人の感情や肉体的な感覚でさえも「自分のもの」と区別できない場合があります。

いくつ当てはまる?共感力が高すぎる「エンパス」10の特徴

そんなある意味「超人的」な感覚は、これまで多くの疑いの目にさらされ、非科学的なものとして扱われてきました。エンパスについて科学の見地から説明しようとするいくつかの説も存在していますが、実際にそれらは仮説の域を出るものではありません。

しかし、新たな研究がエンパスが実在していることを示しています。そこでは私たち人類の「1~2%」がエンパスの感覚を体験していることが語られているのです。

Individual Differences in Vicarious Pain Perception Linked to Heightened Socially Elicited Emotional States

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2018.02355/abstract

ここで研究者らがエンパスの根拠として扱っているのは「ミラータッチ共感覚」と呼ばれるもの。「共感覚」とは、ある刺激に対して通常の感覚だけでない、異なる感覚を覚える体験を指します。たとえば共感覚を持つ人間は、色を「聴く」ことができたり、音を「見る」ことができたりするのです。

そしてミラータッチ共感覚とは、そういった通常感じるはずのない感覚が「個人の枠」を越えて起こる体験を指します。つまり、ミラータッチ共感覚を持つ人間は、第三者が頬を触られたのを見て自分が頬を触られた感覚を覚えるということです。

研究において、実験の参加者には自らの「エンパス・レベル」を測るための質問に答えてもらい、その後テストが実施されました。そのテストとは、誰かが頬のどちらかを触っている様子を見てもらい、その「逆側」の頬に実際に触れてもらうといったもの。もしミラータッチ共感覚を持つ者がこの実験に参加すれば、両方の頬を触れられているように感じ、「どちらの頬を実際に触れられているのか?」といった質問に対して混乱を生じることになります。

これまでの研究では、他者の感覚を感じていると体験の根拠は単に「自己申告」に委ねられてきました。つまり、個人が「自分がエンパスである」と主張すれば、その人はエンパスであるとされてきたのです。しかし、実験内容から分かるように、今回の研究は客観的な観測に基づくものです

そして実験の結果、興味深い事実が判明しました。なんと、ミラータッチ共感覚の持ち主の多くが、自分がミラータッチ共感覚を持っていることについて自覚していなかったのです。これについて研究者は、すべての情報を統括しているのはあくまでも「自分の脳」であり、他者の感覚であったとしても自分の脳が処理して「内側」から無意識に得られる感覚であるため、それらの共感覚を自覚ができなかったと考えます。

そして、ミラータッチ共感覚の持ち主は肉体的にも精神的にも他者からの悪影響を受けることが多く、日々の生活の中で苦しみを感じることがよくあるといいます。また、その一方で、この「共感能力」が足りないせいで他者を苦しめてしまう人も存在しています。今後の研究においては、その「共感能力」といった刃をコントロールするための技術が開発されることが期待されています。

 

いくつ当てはまる?共感力が高すぎる「エンパス」10の特徴

 

via: vice / translated & text by なかしー

 

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