母親が持つ恋人の数は子どもに遺伝するという研究結果

psychology 2018/11/14
Point
・母親がつき合ったことのある恋人の数は、子どもに受け継がれる可能性がある
・24年間にわたって集められた調査によると、母親の結婚や離婚の回数、また同棲回数や解消した数も子どもに影響していることが判明
・子どもが母親と同じような道をたどるのは、母親のコミュニケーションスキルや精神的な不安定さの問題が関係している

あなたが今までにつきあった恋人の人数は何人ですか? もしかしたらその数は、あなたの母親が交際した人数と同じかもしれません。

The intergenerational transmission of partnering
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0205732

オハイオ州立大学の新しい研究では、母親の持つ恋人の数や対人関係は子どもに大きく影響し、彼らも同じ道をたどる傾向にあるということが分かりました。母親の個性やコミュニケーションスキルは、子どもの対人関係の形成に多かれ少なかれ影響を与えているのだそうです。オハイオ州立大学人間科学助教授クレア・キャンプ・ダッシュ氏は、「一般的に子どもは母親のコミュニケーションを見ることで、その技術や振る舞いを学び、自分自身の対人関係に取り入れる」と説明しています。

ダッシュ氏は、7000人の母親とその子どもを対象に24年間にわたって集められたデータをもとに調査を行いました。この両世代間の調査には、結婚と離婚の数だけでなく、同棲した回数と同棲を解消した回数も数に含んでいます。

その結果、母親の結婚の回数や同棲相手の数は子どもの対人関係に大きく影響を与え、離婚した母親を持つ子どもは同じように離婚をするという傾向が観察されました。

母親の対人関係が子どもに影響を与える理由として、研究チームは3つの仮説を立てました。

まず1つ目の仮説に「経済的な不安定」をあげます。母親が離婚や同棲解消をすると普通パートナーの給料がなくなってしまいます。こうして引き起こされる経済的苦境は子どもを貧乏にし、成人期への移行が困難になると言います。そして結果的に、大人になった後での対人関係を不安定にさせるのです。

しかし、経済的な不安定がパートナーの数の変化に確かに影響を与えている一方で、反対に経済的な安定が母親と子どもの間における対人関係の数の結びつきを減らすことはありませんでした。これは、子どもの対人関係にお金の問題が無関係であることを示しています。

2つ目の仮説は、母親の離婚や同棲解消を見て育った子供は自分自身も恋人を多く持つ傾向にあるというものです。この理論によれば、兄弟間に差が見られるはずだと言います。つまり、母親の別れを数多く見ている年上の兄弟のほうが、そうではない年下の兄弟よりも対人関係に影響が見られるはずです。

しかしながら、このようなケースは観察されず、母親のパートナーの移り変わりを経験した兄弟のほうが、成人した後に、母親の対人関係の不安定さを経験しなかった兄弟よりも恋人の数が多かったという事実はなかったそうです。

そこでダッシュ氏は3つ目に、母親自身の問題に目を向けます。多くの出会いや別れを経験している母親は、おそらく対人関係のスキルが低く、パートナーとの争いごとにうまく対処できないのでしょう。また、そのような母親は精神的健康に問題を抱えてる場合も多くあったと言います。つまり、母親自身が持ついくつかの要因が、子どもに受け継がれ、将来の対人関係を害しパートナーとの関係を不安定にさせるのです。

 

厳密な仕組みがどうであれ、母親が持つパートナーの数の特徴は子どもに受け継がれ、子どもは母親と同じような道をたどる傾向にあることが確認されています。あなたがこれまでに持ったパートナーの数は母親のそれと同じである可能性がおおいにあります。気になる方はお母さんに聞いてみてください。…答えてくれるかは分かりませんが。

 

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via: phys.orgdailymail / translated & text by くらのすけ

 

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