宇宙に生命が生まれるには「特別なタイプの光」が不可欠であることが判明

space 2018/11/23
Credit: NASA, ESA, P Crowther/ University of Sheffield
Point
・生命が誕生するには、他の星との間に惑星の生まれるスペースが有り、周りでの星の形成が緩やかである必要がある
・星が放射する光には、分子雲のガスに作用することで圧力を生み、外へと散らす効果がある
・数理モデルでその影響の強さの上限がわかる

生命が誕生するには、多くの条件が満たされる必要があります。大気があり、オゾン層があり、液体の水が存在し、そして温度も生存に適した範囲内になければいけません。しかし、条件はそれだけではありません。もっと根本的な条件があります。それは、最適な「空間」です。

オーストラリア国立大学の新たな研究で、星の光に含まれる特別な光が、重力による物質の密集を和らげることで銀河の星の形成速度を遅くすることが分かりました。研究は“Monthly Notices of the Royal Astronomical Society”に掲載され、“arXiv”で読むことが出来ます。

Radiation pressure limits on the star formation efficiency and surface density of compact stellar systems
https://academic.oup.com/mnras/article-abstract/481/4/4895/5113483?redirectedFrom=fulltext

もし星の形成速度が急速で、すべての星が巨大な星団に密集すると、強烈な放射線や超新星爆発が常に近くで起こることになり、生命の誕生を妨げることになります。また、密集する星団では、惑星そのものが生まれない可能性もあるのです。

星の形成には重力が不可欠です。星のゆりかごと呼ばれる分子雲の濃い領域では、ガスや塵が重力によって集まって塊を作り、どんどん大きくなって重力が増すことで、粒子が圧縮されて核融合を始め、光を放つようになります。研究チームによると、この放射された光が、濃くなったガスを散らし、星の形成速度が猛烈な星団の卵を隔離することでさらなる密集を妨げるのです。

ガスの中で新しい巨星から紫外線や可視光が放射されると、ガスによって光子が吸収され、直接の放射圧が生じます。一方、吸収された光子は赤外線として再び放射され、間接的な放射圧を生み出します。この2つの放射圧によって、フィードバックが起こり、星の形成は抑えられます。この過程は、銀河の中央にある超大質量ブラックホールの周りで起こる強力な風によっても起きる可能性があります。現在、天の川銀河での星の形成速度は、年間2個程度とかなり遅くなっています。

今回の研究で示された過程は新しいものではありませんが、実行された数理モデルによって、新しい星の形成の速さの上限が示されました。直接の放射圧によるガスへの圧力によって、星に流れる分子雲中の材料の半分が押し出されることがわかったのです。

 

もしこの放射圧による押し返しがなければ、宇宙はもっと星の形成が活発で、あっという間に燃え尽きてしまったかもしれません。宇宙に生命が生まれる時間と空間をもたらした光。生命を生み出した創造主がいるとしたら、やっぱり光属性なんでしょうね。

 

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via: Science Alert/ translated & text by SENPAI

 

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