打ち上げから41年…惑星探査機ボイジャー2号が太陽圏を抜け星間空間へ

space 2018/12/12
Credit: NASA
Point
・ボイジャー2号が太陽風の届く限界、「ヘリオポーズ」を抜けたことが確認される
・ヘリオポーズの外は、銀河からの宇宙線が飛び交う領域であるが、太陽系は抜けておらずその先にはオールトの雲がある
・2機のボイジャーの運用はあと、5年から10年続く予定

史上2つ目の人工物が、星間空間に到達したことが確認されました。

以前、太陽圏と星間空間の境であるヘリオポーズにボイジャー2号が近づいていることをお伝えしました。NASAによると、ボイジャー2号はそのヘリオポーズも抜け、今は星間空間にいるようです。星間空間とは太陽の磁気圏と太陽風が届かない領域で、強力な宇宙線が飛び交っている場所です。

「私たちが銀河を見るときには、ヘリオスフィアの曇ったレンズを通すしかないのですが、ボイジャー1号と2号は、その外へと飛び越えることができました」と、NASAの天体物理学者ジョージア・デノルフォ氏は言います。

ボイジャー計画で用意された惑星探査機は2機。ボイジャー1号と2号です。1977年の8月にボイジャー2号が先に飛び立ち、9月にボイジャー1号が続きました。2機は別々の航路で惑星探索を行っていますが、ボイジャー1号が先にヘリオポーズを超えたのが2012年です。

一方、ボイジャー2号は天王星や海王星の探索を成功させています。ボイジャー計画は、NASAが行っているミッションの中でも最も息の長いミッションです。

ボイジャーには2機とも、ゴールデンレコードと呼ばれる「地球外知的生命体へのメッセージ」が刻まれたレコードが取り付けられています。地球上の生命に関する音や画像が情報として刻まれているのです。もし、宇宙を航行する地球外文明が、探査機を見つけたときに地球がどのようなものであるのかを知ることができます。

しかし、星間空間に出たとはいえ、他の星に到達するには気の遠くなるような時間が必要です。また、いずれの探査機も彗星が生まれるオールトの雲にも到達しておらず、未だに太陽系の内部にいることも事実です。オールトの雲に到達するには、およそ300年かかり、オールトの雲を抜けて太陽系を抜けるには、3万年もかかります。

太陽系の最先端に到達する頃には、ボイジャーの運用はすでに止まっているでしょう。現在は2機とも順調に可動していますが、原子力電池による電源は次第に弱くなってきていますし、太陽から遠ざかることで温度も下がり続けています。

ボイジャー計画のプロジェクトマネージャー、スザンヌ・ドッド氏によると、ボイジャーがデータを地球に送れる限界は、あと5年から10年だそうです。しかし、観測機器のスイッチを切って電源を節約することで延命する努力を研究者たちは続けています。

ドッド女史の目標は、ボイジャー2機の運用を50年間続けることだと言います。打ち上げられたのが1977年なので、2027年まで持たせることができれば、目標を達成できる計算になります。「もし、達成できれば、素晴らしいことです」と、女史は述べています。

 

太陽圏外に届いた人工物は、他にもパイオニア10号や11号がありますが、すでに運用されておらず、太陽圏脱出した時期も、実際超えたのかどうかもわかりません。そのため、太陽圏外からの貴重なデータを未だに送る能力のあるボイジャーこそが、最先端の宇宙開拓者なのです。

 

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via: The Verge/ translated & text by SENPAI

 

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