蚊も学習するという証拠が初めてみつかる

science_technology 2018/01/26

全世界で嫌われ者の蚊ですが、実は意外に賢いようで、なんと学習能力があるのだとか。もし蚊に襲われたら、たとえ倒せなくても叩いてみるだけで効果があるかもしれないそうです。

Modulation of Host Learning in Aedes aegypti Mosquitoes
http://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(17)31617-2

Credit: CC0 Creative Commons

Current Biologyに今週発表された研究では、血を吸おうとしている蚊を叩くことで、その虫は死にかけた経験とあなたの個人的な匂いを関連づけて学習し、将来あなたを避けるようになるということがわかりました。

「基本的にはパブロフの蚊です」ワシントン大学の神経生態学者、ジェフ・リフェルは、有名な実験を引き合いに出してそういいます。リフェルは、蚊がパブロフの犬のように悪い刺激と匂を関連づけて覚えられるのかを、古典的な条件をつかってテストしました。

実験に使われたのはAedes aegyptiという黄熱病を媒介する蚊の一種で、他にも人の重い病気である、デング熱、チクングンヤ熱、ジカウイルスの運び屋です。

まずは蚊を人間の匂いがする環境に置き、20分のセッションで、人間に打たれた時のような強度の振動を与えました。

すると、これらの蚊はその後24時間以上もの間、その匂いを避けることがわかりました。その効果は、DEETで作られた虫除けスプレーを適用した時と同じくらい強力です。

関連学習は脳内物質であるドーパミンと関係しています。比較のためドーパミンチャンネルを潰した蚊をつかって同じ実験をすると、その蚊たちは特定の匂いを学習することができず、再び標的に襲いかかったのです。

蚊の一刺しとの戦い

このドーパミン学習の発見は、殺虫剤や虫除けを開発する研究に新たな道を切り開きました。

ただ、全ての蚊が、全ての化学物質に対して学習できるわけではない可能性はあります。

「人と同じで、匂いを嗅げないものや、単純に無視しているものがたくさんあります。蚊もすべての物について受容器があるわけではないのです」と、人と蚊の関係を研究しているカリフォルニア大学デービス校の化学生態学者のウォルター・リールはいいます。

新しい虫除けを開発する前に、今後も蚊の行動における匂いと学習の役割を研究し続ける必要があります。

 

とりあえず今の私たちに出来ること、それは蚊が自分にとまっているのを見たら、とりあえずひたすら狙って叩くことでしょう。

 

via: National Geographic/ translated & text by Nazology staff

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