宝石を含んだ「謎の太陽系外惑星」が複数発見される

space 2018/12/25

Point
■系外惑星の分類であるスーパーアースの中に、軌道が恒星に近いために他の物と明らかに異なるタイプがあることがわかる。
■このタイプについて形成シミュレーションで調べた結果、ルビーやサファイヤの鉱石が主な構成成分であることがわかる
■実際に分類される惑星は「HD 219134 b」「55 Canri e」「WASP-47 e」の3つ

 

私たちを魅了する美しい宝石。地球上では希少で、地中深くまで掘らないと出てきません。しかし、「宇宙には巨大な宝石箱が漂っているかもしれない」というロマンチックなニュースが舞い込んできました。

チューリッヒ大学などの研究者たちが、新たな系外惑星の分類を発見しました。それらの惑星はサファイヤやルビーの原料となる鉱石が豊富に含んでおり、宝石の輝きを宇宙に放っている可能性があるのです。論文は12月18日付けで「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」上に発表されています。

A new class of Super-Earths formed from high-temperature condensates: HD219134 b, 55 Cnc e, WASP-47 e
https://academic.oup.com/mnras/advance-article-abstract/doi/10.1093/mnras/sty3435/5251997

新しい分類の系外惑星!主な構成成分はカルシウムやアルミニウム

Credit: Thibaut Roger/University of Zurich

研究者たちが見つけた惑星たちは、大きく分けるとスーパーアースに分類されます。地球や火星のように岩石や金属の割合が高いですが、地球よりも大きく、海王星よりも小さい惑星です。

見つかったスーパーアース型系外惑星は全部で3つ。21光年にあり公転周期が3日の“HD 219134b”と、41光年にあり公転周期が18時間の“55 Canri e”そして、870光年になる18時間周期の“WASP-47 e”です。

しかし、見つかった種別の惑星は、他の多くのスーパーアースよりも太陽に近い軌道を回っています。そのため、もし現在の軌道上で形成されたとすれば、惑星の組成が他の惑星と異なる可能性があるのです。

また、主な構成成分は地球のように鉄ではなく、カルシウムやアルミニウム。つまり、ルビーやサファイヤの原料となる酸化アルミニウムからなる結晶であるコランダムによって作られているのです。

ルビーやサファイアのように赤や青色に光るかも?

惑星の原料は若い星の周りにできる、星の残り物が集まったチリやガスによる原始惑星系円盤です。恒星からの軌道位置に応じて豊富な元素が異なっているので、形成される惑星の内部組成は軌道の位置で予測できます。

研究者たちはシミュレーションを使って、これらの惑星に豊富な組成を調べました。その結果、ケイ素やマグネシウムと共にアルミニウムやカルシウムが豊富である一方、逆に鉄が少なくなっていることを発見。

鉄が少ないということは、地球のような磁場を持たない可能性があります。恒星に近いことから大気組成も大きく異なり、あるいは吹き飛ばされて存在しないものもあるでしょう。

研究者によると、今回の惑星の中でも“HD 219134 b”はルビーやサファイヤの色である赤や青色に光っているかもしれないとのこと。もし肉眼で確認できたら、とても美しい光景が見れそうです。

しかしここで残念なお知らせがあります。“55 Cancri e”は以前の研究でダイヤモンドの層が深くに存在することが示されていたのですが、“55 Cancri e”では炭素が豊富に存在する証拠が得られなかったようです。

 

しかし、海王星や天王星ではダイヤモンドの雨が降っているようですし、熱い木星型の系外惑星にはコランダムの雲が形成されるとされています。もしかしたら、今回のルビーやサファイアでできた惑星も含め、宇宙自体が大きな宝石箱なのかもしれませんね。

 

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referenced: Science Alert / written by SENPAI / edited by Nazoloy staff

 

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