「感謝を記録」で幸福度が上がる!? 「感謝日記」のすゝめ

life 2018/12/28


新年に向けて、新しい手帳や日記帳を用意した人も多いのではないでしょうか?

「ちゃんと続くかな?」と心配な方にお勧めしたいのが、「感謝日記」や「感謝リスト」をつけることです。

月または週に一度という頻度で、日常生活で感謝を感じた出来事を記録に残すだけで、想像以上の効果をもたらすというこの習慣。その内容をご紹介します。

米国でライフスタイル・ブロガー兼ユーチューバーとして活躍するアイリーン・シュウさんは、「感謝リスト」を毎月つけています。

「理解ある家族がいる」、「多くの人が自分を気に掛けてくれる」といった壮大な内容もあれば、「シャワーの後の髪型がキマった」といった日常の些細な出来事についての内容もありす。

シュウさんが「感謝リスト」をつけ始めたのは、さまざまな悩みが尽きなかった大学時代。現在28歳になった彼女は、自身のブログやYouTubeで、75万人のファンに向かって「感謝リスト」をつけることを強く勧めています。

感謝がもたらす絶大な効果

イェール大学で健康と幸福の研究を行う心理学者ローリー・サントス氏によると、「感謝の心」に注目する世の中の傾向がここ数年で高まってきているとのこと。

たしかに、感謝に関する話題が雑誌やブログで取り上げられることも多く、日常生活で感謝を感じたことを記録に残すための専用アプリなども人気です。「こうした商品は、感謝する時間を設けることを私たちに思い出させてくれます。ですが、感謝は無料であることを忘れないことも重要です」と、サントス氏は語ります。

また、感謝はお金が掛からないばかりか、私たちにさまざまな効果をもたらしてくれます。ある研究では、感謝を感じ、自分が恵まれている点を数えることにより、睡眠の質が上がり、ストレスが減り、人間関係が上手くいくことが示されました。

別の研究では、感謝したことを「感謝日記」に書き留めることで、若者の物質主義傾向が減り、寛容さが向上することが明らかになりました。

さらに別の調査では、「感謝日記」をつけた高校生の食生活が改善したという報告も。感謝の気持ちは、心臓病やうつのリスクを下げる効果があるという研究さえあります。

自分に合った方法を

このように、効果絶大の「感謝日記」ですが、つけるのにさほど時間や手間は要しません。何に対して感謝を表すかや、日記を人に見せるかどうかも、本人の自由です。重要なのは、自分に合った方法を見つけることです。

サントス氏の「幸福」を扱った授業を受講する学生たちは、「感謝日記」に加えて「感謝の手紙」も書きます。学生は、手紙の内容を受け手の目の前で声に出して読み上げます。この行動が幸福度を上げる効果は抜群で、手紙を読み上げてから1ヶ月後も継続するのだとか。

複雑な感情「感謝」

もちろん、嫌なことがあった日などは、日記を書く気になれず、ついサボってしまうこともあるでしょう。でも、それで大丈夫。自分自身を騙してまで無理やり感謝の気持ちを表す必要はありません。

カリフォルニア大学で幸福と感謝について研究する心理学者ソニア・ルボミルスキー氏は、「感謝とは、とても豊かな感情である一方、ある種の複雑さを持った感情です」と説明しています。

感謝を表現する時、人は恐縮したり、借りがあると感じたり、恥ずかしいと思うことがあります。感謝は、常に心地よいものとは限らないのです。

また、うつ症状や、不安症、自殺傾向を持つ人々に対し、感謝が与える効果についても考える必要があります。

落ち込んだ人に向かって、感謝を表せと言っても、何に感謝しているかを考えることも難しいでしょうし、それができたとしても感謝を感じている相手に自分が報いていないことに強い罪悪感を覚えるかもしれません。

さらに、感謝を表す頻度も重要です。ルボミルスキー氏の研究チームが過去に行った調査では、週に1回自分が恵まれている点を数えることが幸福度を上げるのに対し、週に3回同じことを行うと効果が無いことが明らかになりました。ルボミルスキー氏は、感謝も度を超えると裏目に出ると説明しています。

感謝がもたらすのは「希望」

感謝を表すことは、すべての人に効く「万能薬」ではありません。それは決して、裏切られて傷ついた心、喪失感、痛みを消し去ってくれるわけではありません。

感謝が私たちにもたらしてくれるもの、それは「希望」です。ポジティブなことに注意を向けることで、人の気持ちは驚くほど変わります。

 

家族がいること、友達がいること、健康であること、仕事があること、住む家があること、食べるものがあること、今生きているということ…これらは決して「当たり前」ではなく、有るのが難しい「有り難い」こと。自分が受けている恩恵を有り難いと思う気持ちを忘れないように、「感謝日記」や「感謝リスト」をつけてみてはいかがでしょうか?

与える喜びは受ける喜びより長続きすることが判明

reference: npr /  written by まりえってぃ / edited by Nazology staff

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